米Googleは11月3日(米国時間)、「Android 5.0 "Lollipop"」の提供を開始した。先日発表されたNexus 6とNexus 9の2つの新型デバイスではプリインストールされているほか、Nexus 4、5、7 (2012/2013)、10の旧型デバイス向けにもOTA配信が開始される見込みだが、現在もなおファクトリイメージの提供が行われておらず、OTA配信にはまだもうしばらくかかるとみられる。

Lollipopは新しいJava仮想マシン「ART」の採用やARM版としては初の64bit対応など、内部的アーキテクチャ的な変化が比較的大きい点で特徴がある。またユーザーインターフェイスでは「Material Design」がGoogleによって提唱され、LollipopそのもののUIのほか、今後提供されるメジャーアプリの多くが対応を進めており、今後Androidエコシステムに参加する開発者らにもMaterial Designへの対応を促している。腕時計などのウェアラブルデバイスを組み合わせたセキュリティ機構の採用なども含め、Lollipopの最新機能については専用ページで詳しく解説されている

Nexus 6と9のリファレンスOSである一方で、AOSP (Android Open Source Project)経由でのソースコード提供が開始され、今後ハードウェアメーカー各社の新モデルでの採用が進んでいくほか、旧モデルのいくつかについてもLollipopへのアップグレードが提供される可能性がある。特にGoogleの謹製デバイスとなっているNexusシリーズへのLollipop提供は比較的近いタイミングで行われるとみられ、前バージョンのKitKatでサポートが打ち切られたGalaxy Nexusを除き、冒頭でも紹介した比較的新しい世代のNexusはサポートされる見込みだ。一方で、配布版のベースとなるファクトリイメージについては現時点でNexus 9版のみしか確認されておらずOTA開始まで数週間ほど待つ必要があるという話もある。いずれにせよ、NexusでLollipopをいち早く楽しみたいというユーザーは新型Nexusを購入するか、もう数週間ほど辛抱するしかないようだ。

(記事提供: AndroWire編集部)