スマートフォンの利用が若年層にも広がるなか、小中学生の子どもを持つ親であれば、子どもにスマートフォンを持たせるかどうかで迷っている人もいるだろう。子どもにスマートフォンを持たせる際には、使いすぎて勉強がおろそかにならないかや、有害な情報に触れたり、犯罪に巻き込まれないかなど、様々な心配がある。さらに、スマートフォンの高額な利用料金も懸念材料であり、"スマホを持たせるのはまだ早い"と踏みとどまっている人も多いかもしれない。

とはいえ、今やスマートフォンはコミュニケーションツールとしても欠かせない存在であり、子どもからの"スマホを持ちたい"という要望が日に日に高まっていることも予想される。そこで検討したいのが、SIMフリーのキッズ向けスマートフォン「ポラスマ(PolaSma)」だ。本稿では、SIMフリー端末ならではのポラスマのお得かつ安心な使い方について紹介していきたい。

SIMフリーのキッズ向けスマホ「ポラスマ」とは?

ポラスマ(PolaSma)は、クロスリンクマーケティングが販売するPolaroidブランドのキッズ向けスマートフォン。5インチディスプレイを搭載したSIMフリーのAndroidスマートフォンとなっており、MVNO(仮想移動体通信事業者)の格安SIMカードなどを装着して利用することができる。また、アプリの使用や利用時間を制限するペアレンタルコントロール機能を搭載しているのが特長だ。

SIMフリーのキッズ向けスマートフォン「ポラスマ」

端末スペックとしては、5インチ(960×540ドット)のIPS液晶を搭載し、OSはAndroid 4.2、プロセッサはMTK6582クアッドコア(1.3GHz)。カメラ機能は背面800万画素、前面200万画素。また、デュアルSIMスロットを備え、SIMカードを2枚内蔵できる。なお、LTEには非対応となる。

本体サイズは142×70×7.9mm、重量は約152g。バッテリ容量は1,650mAh、バッテリ駆動時間はビデオ再生で約3時間、待受時間で約40時間。ボディカラーは、チェリー、ブルーベリー、レモンの3色。

5インチディスプレイやクアッドコアCPU、800万画素カメラなど、キッズ向けスマートフォンながら十分な性能を備えた端末となっている。4月25日よりトイザらスオンラインストアおよび全国のトイザらスで販売されており、価格は27,999円(税抜)。

ペアレンタルコントロール機能で親も子どもも安心

ポラスマの特長は、キッズ向けスマートフォンならではのペアレンタルコントロール機能だ。ペアレンタルコントロールアプリ「KIDO'Z」を標準搭載しており、保護者が細かくスマートフォンの設定や管理を行える。具体的には、アプリ・ゲームの使用制限やビデオの閲覧制限を設定できるほか、閲覧可能なWebサイトを指定したり、1日の利用時間や利用可能な時間帯を設定することが可能。

また、防犯アプリとして、GPSで取得した端末の位置情報をもとに、遠隔操作で保護者が子どもの居場所を検索できる「モバみっけ」や、電話の発信先を制限できる「キッズダイアラ」などのアプリも標準搭載されている。

これらの機能を活用することで、子どもの年齢に合わせてスマートフォンの利用を制限し、使いすぎなどを防止することができるだろう。

「U-mobile*d」などの格安SIMを使って低料金で運用できる

SIMフリースマートフォンのポラスマは、先述の通り、MVNOの格安SIMカードを装着して利用できるため、低料金で運用できるのもメリットのひとつだ。キャリアのスマートフォンを契約すると、月々の利用料金が6,000円以上になることも少なくないが、格安SIMサービスであれば月額1,000円程度の低料金から利用することが可能だ。

様々な事業者が格安SIMサービスを提供しているが、選択肢のひとつとして紹介したいのが、税抜で月額680円から利用できる「U-mobile*d」だ。同サービスは、U-NEXTが提供するMVNO方式のモバイルデータ通信サービス。NTTドコモのXi(クロッシィ)回線に対応し、対象エリア内では受信時最大112.5Mbps(一部地域のみ最大150Mbps)の高速通信を利用可能。また、ドコモのFOMA回線にも対応しており、全国の幅広いエリアで通信を利用できる。 なお、ポラスマはLTE非対応のためXi回線は利用できないが、3GのFOMA回線で通信を行うことが可能。

U-mobile*dの「ダブルフィックスプラン」は、2段階定額制の料金プランで、月間通信量が1GBまでは月額680円(以下、金額はすべて税抜)、1GB超では月額1,980円で利用可能。なお、月間通信量が3GBを超えると、送受信の通信速度が最大128kbpsに制限される。

月額680円からモバイルデータ通信を利用できるのが、U-mobile*dの魅力であり、マイナビニュースの別稿では、U-mobile*dと他社の格安SIMサービスの比較を行っているが、月間1GB程度の高速通信を利用できる格安SIMサービスの中でも、U-mobile*dは最安となっている。

また、通信を使いすぎた月であっても、U-mobile*dの月額料金の上限は1,980円となっているため、それ以上、モバイルデータ通信の料金がかかる心配はなく、安心して子どもにポラスマを持たせることができるだろう。キャリアのスマートフォンの利用料金と比べると、月額1,980円でもかなり安いと言えるが、さらにポラスマのペアレンタルコントロール機能で利用時間制限を設定したり、自宅ではWi-Fiに接続し、通信量を節約するなどの工夫をすることで、通信量を節約して最低料金の月額680円で運用できるはずだ。

IP電話アプリを使えば音声通話も可能に

なお、U-mobile*dをはじめとする多くの格安SIMカードは、データ通信専用となっているため、090・080番号を使った音声通話はできない。しかし、ポラスマには、フュージョン・コミュニケーションズが提供するIP電話アプリ「SMARTalk」が標準されており、登録を行うことで050番号を取得し、データ通信を使った音声通話を利用することが可能だ。

SMARTalkは、月額基本料や初期費用が無料となっており、通話料は携帯・固定電話宛ともに8円/30秒。また、SMARTalk同士は無料で通話が可能だ。IP電話サービスのため、110番、119番の緊急通話が利用できないなどの一部制限もあるが、取得した050番号で電話を受けることも可能なので、通常のスマートフォンとほとんど同じように利用できるだろう。 もちろん、ポラスマでは「LINE」などの無料通話・チャットアプリも利用できる。なお、U-mobile*dでは、月額150円の追加オプションを支払うことでSMSも利用でき、LINEなどのSMS認証が必要なアプリもスムーズに登録することが可能だ。

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子どもにスマートフォンを持たせる際、懸念となるのは、安全面と料金面の2つだ。本稿でも紹介したキッズ向けスマホ、ポラスマであれば、ペアレンタルコントロール機能により、安心してスマートフォンを使わせることができるほか、U-mobile*dなどの格安SIMカードと一緒に利用することで低料金で運用が可能だ。最近、子どもがスマートフォンを持ちたいと言い始めたという人は、ぜひ選択肢として検討してみるとよいだろう。