IFTTT

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2013年、最も目から鱗だったアプリがIFTTT(イフト)だった。一言で言えば、普段使っているウェブサービスやアプリ同士を連携させる「レシピ」をアレンジすることができるアプリ。

たとえばInstagramに写真をアップロードしたらWordPressでブログ記事を更新する、Facebookに自分がタグづけられた写真がアップロードされたらDropboxに保存する、など、ソーシャルメディアやクラウドサービスまで、自分が使っているサービス同士を、IFTTTを介して連携させることができる。

レシピの作り方は簡単で、きっかけとなるサービスを選び、動作させるサービスに情報(文字・写真など)を渡すというもの。これまで、各種サービスはAPIやSDKを用意して開発者向けに公開していたため、プログラミングをすればサービス間の連携を作り出すことができた。しかしIFTTTでは、マウスのクリックだけで連携するレシピを作り出すことができ、また他のユーザーが作ったレシピを活用することもできる。

IFTTTのiPhoneアプリでは、レシピ作りや、レシピの修正、ON・OFFなどを操作する事ができ、ふと思い立った連携のレシピをセットしたり、ソーシャルメディア投稿などで上手くいっていなかったレシピを調整したりできる。

IFTTTで面白いのは、きっかけや動作するサービスが、必ずしもWebサービスに限らないことだ。例えば、カレンダーの日付や時刻をきっかけとするレシピが作れる。1月1日午前0時ぴったりになったら、Twitterに「謹賀新年」と投稿するようにセットできる。また、公共機関などが公開しているで気象データなども活用可能だ。雪の予報が出たらメールで通知するのも、交通機関の混乱などを免れそうだ。

また、IFTTTのレシピでコントロールできることがWebの世界だけに留まらなくなってきた。例えば、Jawboneから出ている活動量計のリストバンド「UP」のデータを使って、1日に10000歩歩いたらTwitterに投稿したり、日の入りに合わせて、フィリップスのWi-Fi対応電球「HUE」(ヒュー)を点灯させたりできる。

2014年、ウェアラブルデバイスやスマートトイ、ネットワーク家電などの新製品がさらに登場すると見られる中、IFTTTは、自分の思い通りに、あるいはクリエイティブに、身の回りの環境をアレンジすることができるアプリとして、使いこなしておきたいところだ。