今後「dビデオ」や「iコンシェル」などについても順次、iPhoneに対応させていく方針だ。阿佐美氏は「お客様にiPhoneを届けることを優先したため、サービスが後追いになった」とし、サービス開始を発売日までに間に合わせられなかったことを謝罪した。

登壇する阿佐美氏(写真左)。NTTドコモではAndroid、iOS、TizenなどマルチOS環境におけるサービスの提供を目指していく(写真右)

現在、NTTドコモではiPhone契約の際に、店頭のオペレーターがユーザーに確認をとった上で「dメニュー」「dマーケット」のアイコンをホーム画面に設置する施策をとっている。このほか「Safari」にdマーケットとdメニューのブックマークを登録しておくなどの措置も行っている。

dメニュー/dマーケットのアイコンをホーム画面に設置させるための施策

dメニュー/ dマーケットでのマルチOS対応状況

キャリアメールサービスの提供スケジュールも発表された。「ドコモメール」がiPhone向けに提供されるのは12月中旬だという。このほか、10月から12月にかけてNTTドコモが提供するサービスが五月雨式に提供されていく予定。阿佐美氏は「できたものから提供していきたいというポリシーでやっている」と説明した。

各種サービスの対応状況

ドコモはネットワークの速さで苦戦? 質疑応答で回答

記者会見の最後に質疑応答の時間がもうけられ、ネットワークの質問には徳広氏が、サービスの質問には阿佐美氏が回答した。「ソフトバンク、KDDI(au)ではアプリを使いビッグデータを収集し、ネットワークの拡充に活用している。NTTドコモではどのような取り組みをしているのか」との質問に、徳広氏は「ドコモでも準備中です。従来通り基地局側で取れている情報に加えて、アプリから得られた情報をフィードバックできるよう進めていきたい」と説明した。

「他社では800MHz/ 900MHzをプラチナバンドとして訴求しているが、NTTドコモでは800MHzのエリア拡大に積極的ではない印象を受ける」という質問に、徳広氏は「ドコモでは2GHzと800MHzの2つのバンドでLTEのエリアを構築していくというスタンスをとっている。都市部では2GHzで、地方では800MHzでエリア拡大している。そのため800MHzだけの実人口カバー率では、他社と比べると低くみえる」と答えた。