説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「Bluetoothで音飛びする原因は?」という質問に答えます。

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イヤフォンジャックを使わず、ワイヤレスで音声を送出できる「Bluetooth」。以前は通話用のヘッドセットばかりでしたが、最近では音質にこだわったイヤフォンやスピーカーが続々と登場し、オーディオ機器としての認知度が高まっています。

Bluetoothは、用途によって「プロファイル」と呼ばれる接続規格が定められています。オーディオ機器向けプロファイルは「A2DP」で、ヘッドセットやハンズフリー機器に用いられるプロファイル(HSP/HFP)に比べ高音質を実現できることが特徴です。現在販売されているBluetoothオーディオ機器は、そのほとんどがA2DPを利用して接続します。

質問の音飛びですが、iPhoneをiOS 6にアップデートしてから問題が発生するようになったことから、ハードウェアではなく、iOS 6のBluetooth/A2DPに関連した不具合(バグ)が原因と考えられます。曲送りをしたときなど曲が切り替わるタイミングで再現性が高く、どの音楽再生アプリを利用していても、メーカーやオーディオ機器の違いにかかわらず発生します。

複数のオーディオメーカーのBluetooth機器担当開発者と話をしましたが、いずれもこの不具合が話題になりましたから、世界中の開発者から報告を受ける立場のAppleにとっても「既知の不具合」と考えていいでしょう。Appleが不具合を放置するとは考えにくいため、iOSのアップデートなどのタイミングでこの問題は解消されるものと考えられます。iOS 6のリリースから半年が経過していますから、その時期は近いのではないでしょうか。

写真で解説

出力先を切り替える操作だけで、ワイヤレスで気軽にハイファイサウンドを楽しめる「Bluetooth/A2DP」ですが、iOS 6には音飛びの不具合があります。アップデートを待ちましょう