キャドセンターは、iPhoneのカメラで撮影した実写映像に現在地の防災情報を合成表示してくれるiPhone向けアプリ「ARハザードスコープLite」の提供を開始した。GPSやAR(拡張現実)技術等を採用したことで、現在地の防災情報を可視化できるのが特徴。ダウンロードは無料。

火災危険度

避難所情報

「ARハザードスコープ」は自治体や学術機関向けに展開してきたサービス。同社では東京23区の避難所情報、火災危険度、建物倒壊危険度情報に絞り、「Lite版」としてiPhoneアプリとして提供を開始した。

建物倒壊危険度は、建物の種類、構造、築年数や地盤特性などを考慮し、地震の揺れで建物が壊れたり傾いたりする危険度をもとに、5段階の色分けで表示。実写風景の地面および地図上に合成したものが表示される。

火災危険度は、地震の揺れで発生した火災の延焼により、広い地域で被害を受ける危険度をもとに、5段階の色分けで実写風景の地面および地図上に合成して表示する。火気、電気器具の出火率や使用状況(東京消防庁の測定)などにもとづく出火の危険性と、建物の構造や間隔などにもとづく延焼の危険性を加味したものとなっている。

避難所情報では、現在位置から最寄の避難所への距離と方向を矢印で示すとともに、そこまでの直線距離を表示する。

なお、同アプリで利用されている地震危険度は、東京都都市整備局の「地震に関する地域危険度測定調査(第6回)」の結果が用いられている。