2007年2月1日、日本の新幹線技術を取り入れた「台湾高鉄」が開業した。3月1日には台北までが開通し、台湾の大動脈として台北 - 高雄(左営)間を最速1時間30分で結んでいる。新しい高速鉄道のため、既存の鉄道路線とは離れた山間部などにも路線が建築されている。最高速度は台湾の鉄道としては初となる時速300Km。さて、この新しい路線と高速下で携帯電話は利用できるのだろうか。"台湾新幹線"に実際に乗車して、車内で携帯電話の使用状況をテストしてみた。

台湾新幹線の座席は全席指定だ。切符はあらかじめ前売りで買えるほか、当日も空席があれば発車の5分前でも購入できる。価格は指定券と乗車券がセットとなっており、標準(エコノミー)と商務(ビジネス)の2種類。台北 - 左営間は前者が1,490台湾ドル(約5,600円)、後者が2,440台湾ドル(約9,000円)だ。なお窓口は常時混みあっているので、急ぎの場合は自動販売機も利用したい。表示画面は英語にもなるため操作は難しくないだろう。支払いは現金と台湾発行のクレジットカードに対応している。

自動改札を通り抜けた後は発車10分くらい前まで改札付近で待機することになり、発車時間が近づくとようやくホームに上がることができる。新幹線ホームは以前の台湾国鉄と平行してホームが設置されているため、地下とはいえホーム上での携帯電話の感度は良好で問題なく利用できた。なおホームは狭くて売店もなく、車内販売も飲料が中心のため、車内で食事を取りたい場合は、入場前に売店であらかじめ弁当などを買っておいたほうがよいだろう。

今回、行きはエコノミーを利用した。座席は2 + 3配列と日本の新幹線の普通車と同じ配列である。なお座席のクッションは若干固めに感じるが、最長でも2時間の乗車なので問題のないレベルだろう。

台湾新幹線"高鉄"の台北駅改札は地下にある。従来の国鉄である台湾鉄路"台鉄"とは乗り場は分かれている

ホームは2面4線。ホーム幅は狭く、売店などはいっさいない

エコノミー車の座席配列は2+3で日本の新幹線と同じだ

駅には無料の時刻表や駅案内パンフレットなども置いてある。切符は名刺サイズの磁気式