- 10万キロ超えの車ってどうなの?
- 10万キロを超える車が気になる!
- リーズナブルだけど10万キロ超えの車って買っていいの?
上記のように思っているなら、この記事で10万キロの中古車について「購入しても良いか?」「買う前のチェック項目」「注意点」などを解説していきますので参考にしてください。
記事の中でもお伝えしますが、日本人は車に平均「14万キロ」乗り続けていることが2019年時点の調査でわかっています。
車の寿命が「10年10万キロ」と言われたのは一昔前の話で、車の寿命が伸びていることは明らかです♪なので「10万キロ超えの車は購入して大丈夫!」な可能性は十分あります。
ただ購入時に「買ってもも良いか?」きちんと見極める必要があるので、記事中のチェックポイントや注意点をよく読んでいってくださいね♪
10万キロの中古車は買っても大丈夫?
走行距離が10万キロに達する中古車の購入を考えていると思いますが「買っても大丈夫か?」と心配ですよね。
結論をお伝えすると、車によって買うべきかは異なります。また、維持や売却までを考えると買わない方がいい車も少なくありません。
10万キロの車を購入するのはアリか、購入するメリット・デメリット、注意点、チェックすべき項目を順番に解説していきます。
車の寿命は「10年10万キロ」から「13年14万キロ」に!
出典:自動車検査登録情報協会
自動車検査登録情報協会は、2019年の調査時点で車を使用する期間は平均13.26年と発表しています。
また、国土交通省の調査で、乗用車の1年間の平均走行距離は1万575キロです。つまり、2019年に調査されてときには車に14万キロ以上乗る人が多くなっていると言えます。
もちろん、極端に長距離を走っている人が平均の数値を押し上げているかもしれません。
ただ、車の寿命が「10年10万キロ」と言われた時代はもはや昔のことで、2019年の調査時点では「13年14万キロ」が車の寿命と考えていいと思います。
ここまでの解説を一言で言うなら、「10万キロの中古車の購入は十分アリ」です!
購入してからも、4万キロは現役で活躍してくれる可能性がとても高いはずです♪
10万キロの中古車を買うメリットとデメリット
言わずもがなかもしれませんが、走行距離が10万キロに達するような中古車を買うメリットとデメリットは次の通りです。
- メリット:購入価格が安い
- デメリット:維持に想定以上のお金がかかるかもしれない
購入するべきか決めるのに役立つので、それぞれ解説していきます。
メリット:購入価格が安い
10万キロの中古車のメリットは購入する時の価格が安いことです♪
「車が必要だけど新車は高くて購入できない」人や「人気の車や高級車に乗りたいけど費用を抑えたい」と考えているなら、10万キロの中古車はおすすめできます。
すでにお伝えしたように、「10年10万キロ」が車の寿命の目安とされたのは一昔前で、2019年時点では「13年14万キロ」までは十分に乗り続けられると考えて問題ないです。
しかも、一般的に「車の寿命は10年10万キロ」と思っている人がまだまだ多いので、10万キロに達すると多くの人が車を売却します。
そのため、状態が良くまだまだ走れる中古車が市場に多く出回っているのが現状です。
デメリット:維持に想定以上のお金がかかるかもしれない(約1.5倍〜)
逆に10万キロの中古車のデメリットは、維持に想定以上のお金がかかるかもしれないリスクがあることです。
想定以上のお金とは、だいたい数万円から最大30万円ほどの修理費用と考えておきましょう。また、10万キロ走っている車は燃費が良くなかったり税金が新車に比べて高かったりします。
具体的には、次の4項目が新車よりも10万キロ走っている車の方がお金がかかるかもしれないポイントです。
- ガソリン代(燃費が悪くなっているかも)
- 税金(新車は減税の対象になっている)
- メンテナンス(新車に比べ修理が必要になる可能性が高い)
- 保険(事故にあう可能性が高く保険料が高い/もしくは加入できない)
10万キロ走っていれば燃費性能が最新の車に比べて劣るので、ガソリン代が高くなります。
出典:国土交通省
国土交通省が発表した「ガソリン乗用車平均燃費の推移(上図)」を見てみると、10年間の間に燃費性能は「14.1キロ/L」から「22.0キロ/L」まで向上しています。
つまり、10年前の車は新車に比べて1.5倍のガソリンが必要なわけです。
また、新しい車は環境性能に配慮していて減税の対象になっている車が多いです。中古車は減税の対象外のケースもあり割高になり得ます。
メンテナンス費用は新車も中古車も何もなければ大して差はありません。ただし修理が必要になったら、だいたい数万円から最大30万円ほどの修理費用がかかる可能性は高いです。
あと、保険料が高かったり加入できなかったりします。なぜなら、多く走っている車は事故にあう可能性が高いと考えられているからです。
一概に「〇倍」と断定はできませんが、燃費性能だけ見ても維持費は1.5倍ほどかかる可能性があることを考慮した上で購入を決めましょう♪
次に、10万キロの中古車を購入するにあたって注意したいことと見るべき2つのポイントを解説していきます♪
10万キロの中古車購入時に注意したい故障リスク
10万キロ走っている中古車で注意したいことは、故障リスクの高さです。
デメリットでも少しお伝えしましたが、新車の保証は5年以内もしくは10万キロ以内とされています。
つまり、5年以上もしくは10万キロ以上の車は故障リスクが高くなるわけです。
使用年数も一緒に考慮する理由は、車は経年劣化していくからです。
例えば、10万キロ走っていない車でも20年以上雨風が当たる場所に放置されていたら、さまざまな部品が劣化してしまいます。
走行距離は短いけど、使用年数が長い車も故障リスクは高いです。
車の故障リスク | 10万キロ未満 | 10万キロ以上 |
---|---|---|
0~5年未満の使用 |
低め |
高め |
5~10年未満の使用 |
比較的低め |
高め |
10年以上の使用 |
高め |
高い! |
故障するリスクは、車の使用年数と走行距離をもとに考えるので上記の表にように見える化できます。
「10万キロ」と言っても、実際は「9.9万キロ」といった10万キロ未満の車もよく見つかります。また、10万キロを大幅に超えているけど、使用年数が浅い車も多いです。
特に、走行距離が10万キロ以上走っていて、新車登録から10年以上経過している中古車は最も故障リスクが高くなります。
故障リスクが高まっていても安くて魅力的な車を見つけたら、次に解説する3つのチェックポイントを注意深く確認して購入すべきかを判断してください。
10万キロの中古車を購入するなら絶対にチェックすべき2つのポイント!
- メンテナンス履歴を確認する
- 異音や異臭・過度なサビなどを実際に目で確認する
10万キロの中古車を購入するなら絶対にチェックすべきポイントは上の2つです。ひとつずつ解説していきます。
メンテナンス履歴を確認する
10万キロに達するような車の状態は、今までどのようなメンテナンスをしてきたかにかかっています。
車の寿命が年々伸びていると言っても、日々のメンテナンスが適切に行われていなければ故障の可能性は高くなってしまいます。
購入してもよいかどうかを判断するためにも、必ず今までのメンテナンス状況を確認しましょう!
今までのメンテナンス状況の確認は、「定期点検記録簿」の次のポイントをチェックします。
- 5,000kmまたは6ヶ月ごとにオイル交換がされている
- 12か月点検を実施している
- 24ヶ月定期点検を実施している
定期点検記録簿があり、きちんと定期メンテナンスされていることがわかれば長く乗り続けられる可能性が高まります。
定期点検記録簿とは、6ヶ月ごとのオイル交換や24か月ごとの法定点検の記録をつけている資料のことで「定期点検整備記録簿」または「分解整備記録簿」とも呼ばれます。
異音や異臭・過度なサビなど車の状態を実際に目で確認する
チェック項目 | 難易度 |
---|---|
エンジンオイルは正常な色か? |
簡単 |
車内の匂いは気にならないか?(タバコ・ペット・芳香剤など) |
簡単 |
パワーウィンドウは正常に動作するか? |
簡単 |
エンジンは異音・異臭がしないか? |
普通 |
ブレーキの効きは正常か? |
普通 |
エンジン部・足回りは過度の汚れ・サビはないか? |
普通 |
左右対称か? |
普通 |
塗装は剥がれていないか? |
普通 |
パーツの隙間はズレていないか? |
やや難しい |
トランクの床下にしわはないか? |
やや難しい |
次に、異音や異臭、過度なサビなどを実際に目で確認するようにしましょう!
目で確認する理由は、定期点検記録簿に記載されていることだけでは車の状態がわからないこともあるからです!
劣化が激しいと、きちんと修復されていたとしても故障リスクは高まります。また、水没や塩害といった自然災害にあった車も見かけることがあります。
水没や塩害は修復歴と違い、表示の義務はありません。最後は上の表にある項目をもとに、自分の目で車が良い状態かどうかを見極めましょう!
10万キロの中古車はいつまで乗り続けられる?メンテナンス方法と注意事項
実施項目 | 難易度 |
---|---|
大型部品の交換を行う |
大変 |
定期的なオイル交換は絶対 |
普通 |
突発的なメンテナンスの為のお金を準備しておく |
普通 |
誠実な修理業者を見つけ定期的にチェックしてもらう |
普通 |
10万キロの車に乗っていると「売るべきか?」「乗り続けるべきか?」悩みますよね。
すでにお伝えしましたが、車の寿命は「10年10万キロ」というイメージはもはや一昔前のことで「13年14万キロ」と考えて大丈夫になってきました。
ただし、各メーカーの新車保証は10万キロまでで、10万キロ以降は保証されません。つまり、10万キロ以上を安全に走り続けてもらうには、所有者が大事に乗っていく必要があります。
上記の表にある4つを実施してもらうことで、10万キロを超えても安全に乗り続けていける可能性が高まりますのでぜひ参考にしてください♪
大型部品の交換を行う
大項目 | 中項目 | 重要度 |
---|---|---|
エンジン周り | タイミングベルト |
特に重要 |
ウォーターポンプ |
特に重要 |
|
点火プラグ |
重要 |
|
サーモスタット |
重要 |
|
ラジエーターのホースやキャップ |
重要 |
|
異物を除去するフィルター類 |
重要 |
|
足回り | ショックアブソーバー |
特に重要 |
ブレーキ(ホースやワイヤー、パッドの交換など) |
特に重要 |
|
ゴム製品部 | ゴムブッシュ類 |
特に重要 |
ドアのウェザーストリップ |
普通 |
|
その他 | ハイブリッド車の駆動バッテリー(ニッケル水素電池など) |
重要 |
バッテリーを充電するオルタネーター(ダイナモ) |
普通 |
走行距離が10万キロを迎えたら、上記の表にまとめた大型部品の交換を行うようにしましょう!
必ずしも交換が必要ではない部品もありますが、メーカーの新車保証が終了する10万キロを超えて乗り続けるには主要備品の交換が重要です。
交換が必要な主要部品はエンジン周り、足回り、ゴム製品部、その他の4つに大別するとわかりやすいです。
車は約3万点の部品からできていますが、すべてを変えることはできません。ただし、4つの主要部は変更必須と考えておけばまず大丈夫です。
定期的なオイル交換は絶対
エンジンオイルの交換は必ず定期的に行いましょう!基本的には6ヶ月毎の交換が基本です。
エンジンが車の心臓だとするなら、エンジンオイルはいわば血液のような役割を担っています。
突発的なメンテナンスの為のお金を準備しておく
10万キロを超えてくると、大事に乗っていたとしても突発的に故障することがあります。
故障する理由の多くは経年劣化です。すでにお伝えしている通り、車は乗らなくても時間と共に徐々に劣化していきます。
劣化に伴い、様々な故障のリスクが発生してくるわけです。となれば、必然的に修理のための費用が発生します。
費用の内容は、大型部品の交換でご紹介した部分の部品交換がメインとなるケースが多いです。
車の種類や修理部品によって費用は全く異なりますが、修理が必要となると数万円から最大30万円ほどの費用が発生する可能性があることを想定して資金の準備をしておきましょう!
誠実な修理業者を見つけ定期的にチェックしてもらう
4つ目に、誠実な修理業者を見つけ定期的にチェックしてもらうようにしましょう!
「誠実な修理業者」と書いたのは、修理業者の中にはお客さんの足元を見て高い料金を請求する「不誠実な業者」も一部いるからです。
だから、適正価格で作業してくれる業者を見つけることが長く車を維持する上で重要になってきます。
出典:ナビクル
車一括査定サービスのナビクルは、業者を実際に利用した人の評価を基に買取事業者をわかりやすいランキング形式で紹介しています。
買取事業者は修理業も行っているお店が多いので、ぜひ一度チェックしてみてください。
車査定・車買取サイト『ナビクル』:https://www.navikuru.jp/traders/
10万キロの中古車はメンテナンス次第でまだまだ現役!
- 車の寿命は「10年10万キロ」から「13年14万キロ」になっている
- 10万キロの中古車は購入時は安いが維持にお金がかかるかもしれない
- 購入するなら最終的に目視で確認する
- 10万キロを超えて乗り続けるには主要部品の交換が必須
この記事で、10万キロの中古車に関する知識・知恵をまとめてきました。
世間での車の寿命は「10年10万キロ」のイメージがまだまだ根強いですが、実際には「13年14万キロ」に延びてきています。
ただし、故障のリスクがあるのも考慮しておきましょう!
とにかく事前知識をつけて最終的には目視で確認することが重要です。主要部品の交換もきちんと行いましょう!
程度の良い車を見つけてきちんとメンテナンスしていけば、快適なカーライフを楽しむことができるはずです♪