早期行動でマンション売却を成功させる!売却の流れと費用を徹底解説

家族が増えて部屋数が足りなくなったり、環境の変化によって売却することになったなど、売却するきっかけや理由は様々ですが、マンションを売却するというゴールは同じです。

マンション売却を成功させるためには、売却の流れを把握し、事前準備やかかる費用を把握することでスムーズに行動することで売却の成功度を高めることが出来ます。

ここではマンションを円滑に売却する為の準備や流れ、売却にかかる費用などを徹底解説します。
この記事で得た知識を参考に、早期に行動に取り掛かることでマンション売却を成功に導きましょう。

目次

マンション売却の準備

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売却するにあたって、事前にいくつか準備を進めておく必要があります。書類入手であったり、段取りの把握やマンションの相場価格などあらかじめ準備を進めることで、後々の売却の段取りを円滑に進めることが出来るでしょう。

情報をあらかじめ知っておくことで二度手間をなくし、精神的な負担も軽減することが可能になります。この章では、あらかじめ知っておくべき売却時の事前情報を解説していきます。

住宅ローンの残債を確認する

マンションを売却する際に重要になってくるポイントが資金計画になります。その中でもマンションの住宅ローンを返済中である場合、売却額でローンの残債が返済できるかどうか、買い換える場合は次の物件の頭金の資金をどれだけ用意できるかが、資金計画の中で大きなポイントとなってきます。

そのため、売却準備の際はまずマンションのローン残債額の把握買い換えの場合次の物件の希望額を検討しておきましょう。ローン残債額は、後の流れで利用する不動産会社では把握できる情報ではないため、最初の段階で残債額を把握しておくことで後々の資金計画が立てやすくなります。

自身でマンションの相場価格を調べる

売却する準備段階として、まず自分の住んでいるマンションの相場価格を自分自身で調べる必要があります。事前に相場を把握しておくことで、検討している不動産会社の査定額が適切な査定額で提示されているかどうかを知ることが出来ます。

相場を調べる際のポイントは以下が上げられます。

  • 駅からの距離や築年数
  • マンションの階数
  • 住居の間取り

以上を近しい物件で比較し、1平米あたりの価格を確認します。中には相場以上の高値などの特例も含まれている場合もあるので、いくつか相場をピックアップしておき、大体の相場価格を知っておく必要があります。

ご自身で査定額を調べられる相場比較サイトを掲載しましたので、参考にしてみてください。

比較サイト 詳細
土地総合情報システム 利用しやすく調べやすい分、実際の取引価格を反映させたデータではなく、アンケートを基に作成された相場価格のため、あくまで参考程度
レインズマーケットインフォメーション 実際の成約価格がデータに反映されているので、近しい物件があれば、自身の物件の相場価格が分かりやすい

現実的な価格を把握したい場合は、レインズマーケットインフォメーションが実際の取引事例が反映されていますのでおすすめです。

住み替えの場合は売却と購入どちらを先行するか決める

マンション売却が住み替えによる場合は、まず次のマンションの購入を先にする購入先行型か、売却を先行する売却先行型のどちらで進めていくか検討しましょう。

それによっては段取りも資金計画も異なってきます。では購入先行型と売却先行型のそれぞれの良い点と悪い点を見ていきましょう。

購入先行型 売却先行型
メリット ・希望の新居を時間をかけて探すことが出来る
空き家にして補修が出来るため買い手への印象が良くなる
売却資金を新居購入資金にあてられる
・売却活動を焦ることなく時間をかけることが出来る
デメリット 購入資金はあらかじめ用意しておく必要がある
・前の家のローン残高がある場合は残債総額が多くなるリスクがある
・購入先が上手く見つからない場合は仮住まいへ引越す必要がある
・仮住まいを利用の場合は引越し費用や労力がが二回分必要

以上の表のように、売却先行した場合のメリットとしては売却資金を新居の購入資金に充てることが出来る上、焦らず買い手を探すことが出来ます。

反面、住みながら売却活動をすることで、内覧希望者の対応を行う必要があり、買い手が見つかっても希望の新居が見つかっていない場合は仮住まいへ引越しする必要がある為、引越しする手間と労力二倍になります。

購入先行の場合は希望の新居が見つかるまで時間をかけることが出来る一方で、前のマンションローンの支払いと新居のローンが重なることで経済的な負担が出てきます。あらかじめ資金の調達が出来ている方向けの買い替え方法になる為、多くの方が売却先行型の買い替え方法を選択します。

マンション売却に必要な書類を揃える

売却を通して必要な書類をあらかじめ用意しておくことで、度々役所などに足を運ぶ時間や労力を省き、売却活動や売却の準備などに時間を作ることが出来ます。また、あらかじめ集めておくと買い手が見つかった後など円滑に対応することが出来るようになります。

権利書などの書類がない場合は、司法書士に依頼する手間や費用もかかる為、書類の有無など確認する意味も込めて早めの書類集めが重要なポイントとなります。

書類を使う時期は大きく4つに分かれています。売却の仲介をお願いする不動産会社との『媒介契約時』『販売活動中』、買い手が見つかった後の『売買契約時』、売買恵沢字に結んだ契約の『引き渡し時』になります。共有名義の場合はその人数分の身分証明書や登記簿が必要になりますので、人数分をあらかじ用意しておく必要があります。その都度必要になる書類一式を入手場所や費用、必要度を下の一覧表にまとめましたので参考にしてください。

必要度 書類項目 入手先 費用 必要時期
身分証明書 媒介契約時/売買契約時/引き渡し時
登記識別情報通知か登記済権利書 所有者が保有 媒介契約時/売買契約時/引渡し時
登記簿謄本 法務局 480円~600円 媒介契約時
住宅ローンの償還表 毎年売主宛に金融機関から郵送されている 媒介契約時
物件の図面(販売パンフレットなど) 土地売却以外、売主が保有している 媒介契約時
間取図 所有者が保有 媒介契約時
固定資産税納税通知書・都市計画税納通知書 所有者が保有 販売中
マンション管理規約書 売主が保有 販売中
管理規約・使用細則 売主もしくはマンション管理会社 販売中
購入時の売買契約書・重要事項説明書 売主が保有 販売中
実印 売買契約時/引渡し時
印鑑証明書 役所 300円 売買契約時/引渡し時
固定資産税評価証明書 役所 400円 売買契約時/引渡し時
住民票 役所 300円 引渡し時
預金通帳(または写し) 引渡し時

◎:必須 〇:あれば尚良し △:場合による

マンション売却までの流れ

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ここでは売却に関する一連の流れと、その流れ合わせて必要になる重要ポイントを各項目に分けて細かく解説していきます。

  1. 仲介を依頼する不動産会社を探す
  2. 不動産会社を決定し媒介契約を結ぶ
  3. マンションの売却活動を開始する
  4. 買い手と売買契約を締結する
  5. 抵当権抹消手続き・引っ越しを行う
  6. マンションを引き渡す
  7. 必要に応じて確定申告をする

1.仲介を依頼する不動産会社を探す

マンション売却において、マンションの価格を決める『マンション査定』は最重要ポイントといっても過言ではありません。マンションの査定をすることで売り出し価格を決めることが出来ます。

査定価格が安すぎても損をし、高すぎても売れ残ってしまう可能性があります。そこで、適切な価格の査定が必要になってきます。1つの不動産会社での査定では適正化どうか判断に困る為、複数の不動産会社に査定の依頼をする必要があります。複数社依頼することで信頼における不動産会社に出会える可能性が高くなります

不動産会社に査定依頼する事と、不動産会社を選ぶ事連動していますので、適切な価格で売り出すためにも不動産会社選びは慎重に行う必要があり、その査定価格で「良い不動産会社(の担当)」と売却活動を進めることが、円滑にマンション売却を進めるカギとなります。

「良い不動産会社」選びを妥協してしまうと、結果として売却に時間がかかってしまったり、思いのほか納得のいかない結果になってしまう可能性が出てきますので、慎重に選ぶことをおすすめします。

しかし「良い不動産会社」とはどういう基準なのかわからない、どういう不動産会社を選んだら分からないなど悩まれますよね。次には最適な不動産会社選びのポイントを解説いたします。

不動産会社を選ぶポイント

不動産会社を選ぶポイントは大きく分けて5つになります。すべての条件をクリアすることは難しく感じますが、不動産会社選びはそのまま査定額に反映されるといっても過言ではありません。

以下をしっかり踏まえて自身に合った不動産会社を選びましょう。

査定額で飛びぬけて高い金額を提示している不動産会社は要注意!

複数の不動産会社に一括または一軒ずつ査定依頼をした場合、他の不動産会社より飛びぬけて査定額が高額な場合もあります。

高く売れるところに売却の仲介をすぐにでも依頼したくなる気持ちも分かりますが、そこは一旦心を落ち着けて検討する必要がります。

中には相場を知ったうえで他社より高く査定することで顧客獲得を狙う仲介会社もいます。

前述でご紹介した価格相場サイトなどでマンションの査定額の相場を知ったうえで、近しい査定額を提示した不動産会社を選択肢に入れるか、もしくは査定額に信憑性を感じられる不動産会社を候補に入れておく必要があります。

 

会社の規模で選択は避けて、提案力を基に大手と中小の不動産会社を複数候補に!

売却における不動産会社といっても大きく分けて2種類に分類されます。

  • CMや広告でもよく見かける大手チェーン店の不動産会社
  • 地元に密着した一人できりもり、もしくは少人数で運営している中小不動産

大手チェーン店などは十分な人材を確保しており、その分顧客情報や物件情報を多く取得している面があります。情報面だけでなく、会社の規模が大きいため保証やサービスが充実している面もあります。

しかし中小不動産ならではの良さもあります。地元に密着している分、地元ならではの顧客情報や物件情報などを熟知しており、決められたマニュアルなどなく、臨機応変な対応と一人ひとり丁寧かつ手厚いサポートが受けられるなどの良い面もあります。

大手も地域密着型も不動産会社は『不動産流通機構』と呼ばれる、情報システムに物件情報を登録するケースがほとんどのため、得られる情報に大差はありません

不動産会社によって提案内容が異なるため、売却したい物件のニーズに沿ったサービス内容を提案できる不動産会社、大中小関係なくいくつかピックアップしておくことで、売却を満足度の高いものにすることが出来ます。

直近で不動産売却の実績があるかどうかも要チェック!

不動産会社といえば、売却だけでなく賃貸業や管理業なども思い浮かぶのではないでしょうか。不動産業は専門がいくつか分かれています。マンション売却は専門性が高いため『売却を専門』としている不動産会社を選択候補に入れましょう。

賃貸を専門としている不動産会社にも売却業務は可能ですが、売却におけるノウハウや知識がある不動産会社のほうが売却をスムーズに行うことが出来ます

業者の専門性を確認するには不動産会社のホームページにて確認することが出来るので、候補に入れている不動産会社のホームページを一度確認しておくことをおすすめします。

また、売却の中にはマンションの売却ではなく、土地の売却が得意であったり、戸建て住宅の売却に力を入れている不動産会社もあります。

自身の物件に近しい実績が過去にあると、ノウハウが活かされたスムーズな売却に繋がります。事前に自身の物件に近しい実績が過去にあるかを確認したうえで依頼候補に入れておくことも大事なポイントです。

物件の囲い込みをしないかの確認が大事!

物件の囲い込みってなんだろう?と感じられますよね。

囲い込みとは、その物件に対する売主と買主の両方から仲介手数料を目的に囲い込んで両手仲介を狙う行為を指します。

売主からも仲介手数料がもらえて、その物件の買主からも仲介手数料をもらえるその不動産会社は美味しい思いが出来ますが、その一方で他社から高値の買取依頼があってもその囲い込みをする1社だけで買主を探すことになる為、売却成約までに時間がかかってしまいます。そういった事情を知らないまま売主はいつまでも売れない時間を過ごすことになるのです。

そのため囲い込みをする業者への依頼は避けましょう

では、どうしたら囲い込みをするかしないかを知ることが出来るか?それは媒介契約を結ぶ前に、囲い込みをしないかを担当に確認することが必要です。

媒介契約を結んだ業者に囲い込みの有無を確認すれば、その業者は売主に囲い込みの有無を報告する義務が課せられることになります。囲い込みをされると売却が長期化する恐れがありますので、遠慮なく確認しましょう。

担当者とのフィーリングや仕事ぶりが最重要!信頼のおける担当者にお願いする

この業界は不動産会社の大小にかかわらず、担当者の権限が強いため、売却が希望通りになるかどうかは担当者次第といっても過言ではありません。

いい加減な仕事をされては信頼関係を結べないのはどの仕事でも当てはまりますが、売却における信頼は以下になります。

  • 希望に対する提案力仕事のスピード力
  • 売却における知識の多さ
  • 分からないことへの親身なアドバイスと答える姿勢

この3つが信頼のおける担当者の最低基準になります。もちろん、担当者のフィーリングも大事です。相性が悪く、売却活動が進まないなどでは満足度の高い売却には結び付きません

ビジネスパートナーとしてではなく、『人として』信頼できる担当者が担当する不動産会社での売却が、結果として満足度の高く、成功を感じられる売却になります。

2.不動産会社を決定し媒介契約を結ぶ

売却を仲介する不動産会社との媒介契約には3種類あります。『専属専任媒介契約』、『専任媒介契約』、『一般媒介契約』の3種類です。売却活動においてのメリットとデメリットをご紹介します。

メリット デメリット
専属専任媒介契約 ・不動産業者が販売に力を入れてくれる
・販売活動状況を把握しやすい
(1週間に1回報告の義務)
・契約期間の上限が3ヶ月
・契約業者次第で売却が思うようにいかない
・無理な値引きにつながる
・自己発見取引を行うことが出来ない
・指定流通機構(レインズ)への登録の義務有り
専任媒介契約 ・不動産業者が販売に力を入れてくれる
・販売活動状況を把握しやすい
(2週間に1回報告の義務)
・自己発見取引が行える
・契約期間の上限が3ヶ月
・契約業者次第で売却が思うようにいかない
・無理な値引きにつながる
・指定流通機構(レインズ)への登録の義務有り
一般媒介契約 ・複数の業社に仲介依頼が出来る
・自己発見取引が行える
・指定流通機構(レインズ)への登録の義務がないので手間が省ける
・三ヶ月契約(更新可能)
・不動産会社の活動状況を把握できない
・業者によっては売却活動に非協力的であると感じられる

上のリストの通り、専属専任媒介契約や専任媒介契約は不動産業者が売却に力を入れ、活動内容の報告が受けられる一方で、仲介を依頼できる業者は1社のみとなり、なかなか買い手が見つからない可能性があります。期限も3ヶ月契約の為、期限前には無理な値引きで希望の売却額で取引されない可能性も出てきます。

一般媒介契約の場合は、複数の不動産業者へ仲介を依頼できる上に、自己発見取引が行えます。自分で買主も見つけやすいのでその分早く売れる可能性もあります。マンション売却において、好条件のマンションは一般媒介契約が効果的です。

3.マンションの売却活動を開始する

査定が終わり、媒介契約を結んだあとはいよいよ売却活動に入ります。

売却活動の目安はおおよそ2ヶ月から1年を目安に、時間と心にゆとりを持ったスケジュール管理で、たった一人の買い手を見つけるための売却活動を開始しましょう。

媒介契約が済み、いよいよ売却活動が始まると、広告やチラシを見て興味を持った方が実際に物件の内覧を希望します。内覧はマンション売却において、良い買い手に購入してもらうための重要な流れになります。

この内覧でいかに良い印象を与えられるかによって、この物件を買うか買わないかが決まります。

内覧者に不安や不快感を与えてしまった場合は、おそらく立地や条件が良くても購入してくれる確率は低くなってしまうでしょう。そのために媒介契約を結んだ後は、いつでも内覧者が受け入れられるよう準備をしておく必要があります。

売却活動を開始するにあたり、事前に準備しておくことで買い手に良い印象を持ってもらえる清掃ポイントや対応法などを解説していきます。

内覧の準備をする

内覧者を迎えるためにも、整理整頓、清潔清掃を心がけましょう。では内覧順にの際のポイントをご紹介します。

内覧準備の際のポイント
  • 床や壁、傷みがひどい場所は修繕を行う
  • 汚れやカビなどがひどく目立つ場合はハウスクリーニングを行う
  • 部屋全体を広く明るく見せる工夫を凝らす
  • 水回りの清掃を重点的に行う
  • 匂い対策や目に見える範囲以外も清掃を心がける

まず自分が同じように内覧者として物件を見に足を運んだことを想像してみましょう。

外観や玄関内に不要なものが置かれていないか、雑然としていないか、玄関内の臭いは気にならないかなど確認しますよね。それと同じく、内覧者は第一印象で不衛生間があると良い印象を持ってはくれません

自分がみても汚れているな、独特のにおいがあると感じられるところは、改めて清掃しておきましょう。それでも汚れが残っていたり、頑固汚れが目立つ場所はハウスクリーニングなどを依頼し、清掃しておきましょう。

女性が特に気になるのが水回りです。水垢やカビや黒ずみなど無いよう念入りに清掃しておきましょう。

家具などに関しては、背の高い家具や部屋の印象が暗くなるような家具、なるべく不要な家具を撤去し、部屋や床に置くものを極限まで減らすことで部屋全体が明るく広く見え、実際に住んだ時のことを内覧者が想像しやすいよう、工夫を凝らしておくことで、印象も良くなります。

また、床や壁、壁紙などの細かな傷や痛みは修繕しておきましょう。細かなところを直すことによって、大事に使用していたことが分かり、印象が良くなります。開けないと見えないクローゼットなどもなるべくコンパクトにまとめるか、あらかじめ撤去しておきましょう。

内覧者がみたいであろう場所や物置や収納スペースも雑然としたイメージを持たせないよう清掃を行き届ける必要があります。無理に見せたくないところを見せる必要はありませんが、たいていの内覧者がみると想定した、相手への配慮が感じられる清掃が必要です。したがって、内覧の都度、清掃し、清潔感を心がける必要があります。

内覧の対応をする

基本的に接客をするのは不動産会社の担当者になりますが、売主として、内覧対応時も気をつけるべき点がいくつかあるのでご紹介します。

『お客様』として内覧希望者をもてなす気持ちが大切

購入希望者との接客は全般的に不動産業者の営業担当者が行うので忘れがちですが、内覧希望者は実際に物件を見に足を運んでくれる『お客様』です。お客様をもてなす気持ちで内覧者を迎えましょう。

なるべく内覧希望者の内覧希望日に合わせて購入希望者との縁をつなげる

売却活動中は内覧の準備を万端にしておく必要があります。というのも内覧の依頼は前日や当日である場合もあり、広告や業者のチラシを見て、いいなと思ったその日に見てみたいと思われる内覧者も中にはいるからです。内覧者の都合に合わせて縁をつなげる必要があります。

週末などの予定は内覧の予定が組めるよう、あらかじめ調整しておくことをおすすめします。

内覧者の出迎えと見送りの挨拶は家族全員で行う

お出迎えとお見送りの挨拶に関しては、居住する家族全員で行ったほうが良い印象を持ってもらえるでしょう。住んでいた人達がどのような方たちであったかを実際に面と向かって把握出来るので信用が上がります。

また、お客様として出迎える準備も怠ってはいけません。内覧者が来る前の換気と清掃を再度心がけ、玄関でのスリッパの準備やバルコニーに出た際の履物を用意しておきましょう。気が利くな、その思いだけでも印象が大きく変わります。

内覧中は同じ部屋にいない、もしくは近場で待機してリラックスして内覧してもらう

内覧者が内覧中はなるべく席を外すか、マンション街の近くの公園やエントランスなどで席を外すようにしましょう。そうすることで内覧者がリラックスしてみたい部分をゆっくり内覧することが出来るようになるからです。また、営業へ気兼ねなく質問できる良い機会にもなります。

質問を受けた場合は快く返答する

直接内覧者から売主へ質問される場合もありますので、その時は快く返答しましょう。

しかし、その際に口約束など保証できない約束などは取り交わしてはいけません。例えばエアコンはそのまま設置なのかどうか、カーテンをそのままにしてもらえるかどうかなど、備え付けの家具以外の保証は行ってはいけません。約束事は基本的に営業を通すようにしましょう。

購入申込書を貰い価格交渉を行う

内覧が終わったら、内覧者が実際に購入を前向きに検討したいと申し出た場合は、不動産会社を通して「買付(購入申込書)」を提出します。この書面には、どういう条件で買取したいかなどの希望が記載されています。
しかし、この書面には購入を希望するという意思表示のみで、購入を確定する法的拘束力はないため、他に良い物件を見つけた場合はキャンセルに至ってしまう可能性もあります。

購入希望者の熱が冷めてしまう前に対応は早期に行う必要があります。目安としては1週間で契約を結ぶタイミングとなる為、忙しくとも後回しにはせず、仲介業者とも相談して売買契約を結ぶか検討しましょう。

4.買い手と売買契約を締結する

マンションの物件を実際に購入したいという買い手と売却の契約を結ぶ契約書を売買契約といいます。この契約を結ぶ前に、買主の住宅ローンの事前審査が通ったかどうかを確認しておきましょう。また、契約内容を事前に確認しておくようにしましょう。契約前であれば数字的な間違いに気が付けば修正が間に合います。

売買契約の締結時は、売主と買主が顔を合わせて契約書に押印します。所要時間としてはおおよそ1時間弱が多く、売主は途中参加で契約締結の席に参加します。

この売買契約の席では、付帯設備表に記載された事項をお互いに確認しあい、納得の上で契約書に押印します。契約時に、売主は買主から手付金を受領します。手付金の金額としては一般的に売買代金の10%額相当が多く、この手付金は引き渡し時まで絶対に手を付けてはいけません。

万が一売買契約が白紙になってしまった場合は、この手付金を全額返還する必要があるからです。手付金を受領した場合は、必ず大事に保管するようにしましょう。間違っても買い替えの資金の足しにしてしまってはいけません。

契約時に確認しておく必要がある重要ポイントとしては、「引き渡し日」です。この引き渡し日は契約締結してから約1ヶ月で設定されることが多いのですが、この引き渡し日は最大限に引き伸ばした引き渡し日となります。その日以前までに物件の引っ越しと清掃を済ませて空き家状態にしておく必要があります。

契約が締結したら、引っ越しの準備に本格的に取り掛かりましょう。ごみを残しておくことは引き渡し時にもめる基となりますので、何もない状態、もしくは契約に沿った状態で引渡しの準備を調えましょう。

5.抵当権抹消手続き・引っ越しを行う

売却が決まったマンションに抵当権が付いている場合は、引き渡しが確定したら住宅ローンを借りている銀行へ即座に連絡をして抵当権を抹消してもらう抵当権抹消書類を準備してもらいましょう。
抵当権抹消書類とは、残った住宅ローンの残債を指定の日に一括で支払うため、抵当権を外す旨を宣言する書類のことを指します。抵当権のない状態で不動産を買主に引き渡すことが出来るようになる大事な書類です。

書類を依頼してから準備にかかる期間はおおよそ2週間とされています。ローンの内容によってはかかる時間が異なるので、契約が締結されたら早急に銀行に手続きの連絡を入れるようにしましょう。もし引き渡し日がずれ込んだ場合は再度作成するのに2週間かかってしまうので注意が必要です。

6.マンションを引き渡す

引き渡しには多くの人が集まることになります。マンションの売主と買主、仲介した不動産会社、司法書士や双方の銀行担当者が一堂に会して引き渡しを行います。引き渡しでは、買主から購入の残金の入金を受けます。その後、売主からは物件の鍵と書類を引き渡すことで完了します。

また、住宅ローンが残っている場合は、残金の入金を確認後に売主の銀行担当者から司法書士へ抵当権抹消書類を渡します。その書類を受け取った司法書士はその足ですぐに登記所に駆け込んだあと、以下の手続きに入ります。

  • 売主から買主へ所有権が移行したことを記した所有権移転登記
  • 売主の抵当権が抹消されたことを記した抵当権抹消登記
  • 買主の新たな抵当権設定登記

以上の3つを行います。通常では、不動産会社がその引き渡し日までに諸々の手続きを確認し、引き渡し日を迎えます。いわば引き渡しは売主にとっても買主にとっても特別な日になる為、一種のセレモニーのような雰囲気の中、執り行われます。

7.必要に応じて確定申告を行う

マンションを売却する人の中では、「税金が発生する人」「税金が発生しない人」に分けられます。

その中で「税金が発生する人」の場合は確定申告が必要になり、売却の翌年の2月16日から3月15日の間に確定申告をする必要があります。

「税金が発生する人」の例はまれで、購入時の金額より少し下がった金額のことを取得費と呼びますが、この取得費より高く売れる場合は「税金が発生」、つまり売却益が出たことになり、譲渡所得税という税金の納税の義務が生まれます。

例によっては特例が適用され、税が免除または軽減されるケースもありますので、特例が適用されるか確認しておく必要があります。

売却損益が出た場合も確定申告をすると、所得と損益通算をして税金を抑えることが出来る可能性がある為売却損益がある方も確定申告をすることをおすすめします。
このことより、『納税する必要がある人』『税金の特例を利用する人』確定申告が必要になるということです。

マンション売却にかかる費用

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マンションの売却には様々な費用が掛かります。おおよそ売却にかかる費用は売却額の5~7%に相当するといわれており、ここでは売却の際にかかる費用について、特に重要な費用をメインにして解説していきます。

売買契約が成立したときに発生する不動産会社への仲介手数料、売買契約時に発生する印紙代、抵当権を抹消する為の登記変更手続きの費用、売却益が発生した場合の譲渡所得税の4つを計算方法や算出式を交えて解説していきます。一覧表は目安額として参考にしてください。

売却にかかる費用項目 費用目安
仲介手数料 取引額に応じて3%、4%、5%から算出
印紙代 2万円
抵当権抹消登記の費用 12,000円
譲渡所得税 (控除の利用でかからない場合が多い)

仲介手数料

この仲介手数料は、売買契約が成立したした成功報酬として支払われる費用です。この仲介手数料は法律で上限額が定められており、一定の売却の金額によって上限額のパーセンテージが異なります。仲介手数料の上限額をリストにしましたので一覧ください。

取引額 報酬額
①取引額200万円以下の金額 取引額の5%以内+ 消費税
②取引額200万円を超え400万円以下の金額 取引額の4%以内+ 消費税
③取引額400万円を超える金額 取引額の3%以内+ 消費税
例えば1000万円の売却額で売買契約が成立した場合
①200万円×5%=10万円 (200万円までの報酬額)
②200万円×4%=8万円 (200万円~400万円までの報酬額)
③600万円×3%=18万円 (400万円を越えた分の報酬額)

①+②+③の合算金額36万円が仲介手数料の上限額になります。

400万円をこえる取引の場合の速算式は下記のものがあります。

(売却額×3%)+ 6万円 + 消費税=報酬額上限額(税込み)

不動産側はあくまでも上限額ということであって、常に上限額を請求できるということではありません。手数料の支払いについてあらかじめ条件を協議しておくことでトラブルを避けることが出来ます

通常、仲介手数料は成功報酬ということで売買契約が成立すれば全額支払っても違法にはなりませんが、売買成立後も引き渡しまでは売却の流れが完了しないため、一般的には売買契約成立時に半額と、引渡しが完了したところで残りの仲介手数料を支払うことがトラブルを避け、望ましいとされています。

印紙税

印紙代とは、売買契約時に不動産の譲渡に関する契約を取り交わすときに納税される印紙税のことを指します。売却額が10万以上を超える場合に課税され、売却額の金額によって印紙代の金額が異なる為、一覧で該当する金額の印紙代を用意しておきましょう。

契約金額 本則税率 軽減税率
10万円を超え 50万円以下のもの 400円 200円
50万円を超え 100万円以下のもの 1千円 500円
100万円を超え 500万円以下のもの 2千円 千円
500万円を超え1千万円以下のもの 1万円 5千円
1千万円を超え5千万円以下のもの 2万円 1万円
5千万円を超え 1億円以下のもの 6万円 3万円
1億円を超え 5億円以下のもの 10万円 6万円
5億円を超え 10億円以下のもの 20万円 16万円
10億円を超え 50億円以下のもの 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円

この税率は、平成26年4月1日から令和4年3月31日までの間に作成される契約書に適用されるます。年によって税制が改定されることがあり、契約する年の税制を確認しておく必要があります。

抵当権抹消登記の費用

抵当権抹消登記の費用とは、売買契約後の抵当権を外す際に、司法書士への報酬と変更する為の登録免許税の費用を指します。マンションの抵当権がついている場合にかかる費用です。

抵当権とは、住宅ローンを組む際に購入する住宅の土地や建物に対して、金融機関が設定する権利です。よって住宅ローンの残債がある状態で売却する場合は、抵当権を抹消した状態で物件を引き渡す必要があります。

売却時には所有権移転登記の手続きが必要になりますが、この場合は物件の買主側が費用を負担することが一般的とされています。

抵当権抹消登記時にかかる費用 相場費用
登録免許税 土地と建物で各1,000円
司法書士費用 10,000円前後

譲渡所得税

譲渡所得とは、土地や家を売却したときの所得を指します。それに課される所得税のことを譲渡所得税といいます。

譲渡所得税に課せられる税率は、売却した年の1月1日までの保有期間によって異なり、以下の2つに分類されます。

  • 長期譲渡所得
  • 短期譲所得

長期譲渡所得は5年を超えた保有期間を有していた場合所得税の税率が15%市民税が5%課せられます。短期譲渡所得は5年未満の保有期間に対して所得税が30%市民税が9%課せられるなど、5年を超えるか超えないかで2倍近く税率が変わる仕組みになっています。

しかし、保有期間に関係なく自宅を売却すると適用される特別控除や、軽減税率を活用することにより、ほとんどの場合が譲渡所得税はかからない仕組みになっています。譲渡所得税の算出式は下記の通りです。

収入金額(売却金額)-(取得費+譲渡費用)-特別控除額=譲渡所得税

マンション売却に関するよくある質問

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この章では、マンション売却でよくある5つの質問を取り上げ、解説していきます。

  • マンションの売り出し価格はどうやって決める?
  • マンション売却にかかる平均的な期間は?
  • 固定資産税や管理費は日割りできる?
  • マンションは仲介以外の売却方法はある?
  • 親の代わりにマンションを売却することは可能?

マンションの売り出し価格はどうやって決める?

売り出し価格の決定は、不動産会社の算定した査定額、もしくはそれより少し高めの金額にて設定するのが一般的です。実際に現物を見て、物件の維持管理状況を踏まえて査定額の結果が出されます。その書面が査定書といいますが、不動産会社の査定書には、算出拠出や売り出す戦略などの提案なども記載されており、その査定書の査定額を基に売却額が決定されます。

しかし、売り手が「~ヶ月のうちに売却したい」や「住み替えに~円必要」などの要望を不動産会社とすり合わせる形で決定するケースもあります。その際は売り出し価格の最低額も併せて設定しておくことで資金計画も立てやすく、損を防ぐことが出来るため、値下げ額と売り出し価格を不動産会社と相談しながら決定することをおすすめします。

マンション売却にかかる平均的な期間は?

マンション売却において、準備や対応に対して早期の行動を促しながらも、かえって焦ってはいけない期間があります。それは、売却活動中になります。時間的余裕をなくすことで売り急いでしまい、物件を値下げして売却し、結果として失敗してしまう可能性が出てしまいます。

販売にかかる標準的な期間は3ヶ月程とされており、売買契約から引渡しまでがおおよそ1ヶ月、準備期間を2週間と踏まえて、順調に売却が成立した場合は4.5か月程度かかります。売却の準備は急ぎつつも、売却活動にはゆとりをもって6ヶ月程度を目安に計画しておくと、時間にも心にも余裕がでるため、満足のいく売却に繋がります。

固定資産税や管理費は日割りできる?

固定資産税は、毎年1月1日時点で不動産を所有している人に課税されます。所有者とは、登記簿に記載されている所有者を指します。

年の途中で売却されても、不動産所有者の売主が固定資産税の課税対象となります。

そのため、売主の負担が大きく公平ではないことから、一般的には引渡し日を基準に、以降を日割りした金額買主側売主に渡し売主がそれを納税する形がとられています。

しかし、この慣習には法的な拘束がないため、売買契約を締結する前にあらかじめ不動産会社に確認しておく必要があります。管理費修繕費も固定資産税と同じく、引き渡し以前を売主、以降を買主で日割り計算をして引渡し日以降の金額を買主が売主へ支払い、それを売主が支払いに充てる事で公平にすることが一般的とされています。

マンションは仲介以外の売却方法はある?

不動産売却には、「仲介」「買取」に二種類の方法が存在します。

「買取」とは、その名の通り不動産会社に物件を買い取ってもらう方法のことです。その中でも『即時買取』と『買取保証』の二つに分かれます。

金額に納得さえすれば即時に売却することが出来るうえ、広告などの告知がないため周りに知られず売却が出来る、仲介とは違い瑕疵担保責任を免除される点が良い点とされますが、一方で価格の相場より1割から多くて3割安くなってしまう傾向にあります。

そのため、築浅の物件や人気の高い好条件の物件の売却方法としてはお勧めできない方法です。

親の代わりにマンションを売却することは可能?

不動産の売却は、マンションや戸建てにかかわらず、原則として実の子どもであっても所有者が行う必要があります。

ただし、所有者本人が手続きを行えない場合などは所有者以外が売却の手続きを行うことが出来ます。「委任状を用意して売却する方法」と、「成年後継人制度」を利用して売却する方法になります。

委任状を用意して売却する場合は、売却する意思があっても自身での売却手続きが難しい場合に、子どもが代わりに売却手続きを委任する意思表示がされている場合に適用されます。

この委任状には法的に定められた形式はなく、不動産会社のフォーマットに合わせた書状になります。親の印鑑証明やその他親子関係を証明できる書類を用意することで委任状として機能します。

成年後継人の制度とは、認知症などで所有者が意思をはっきりと示すことが出来ない状況にある所有者に代わって財産の管理や売買契約を締結することです。

この成年後継人の制度はなんでも代わりに権限を利用できるわけではなく、あくまで所有者の代理として、所有者の益になることを条件として後継人になります。そのため、親族などの不正を防ぐために司法書士弁護士が成年後継人になるケースが一般的です。

まとめ

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マンション売却は、準備が多く、取り掛かる作業が多くてなかなか苦戦しそうと思われがちです。集める書類も多く、査定額を調べたり信頼できる不動産会社を探したりなど、初めから手間が多く感じられるでしょう。

しかし、売却の流れやかかるかる費用などの事前知識を取り入れておき、あらかじめ売却の流れの計画をある程度設定しておくことで、実際に売却しようと思い立って行動に移したときに大きな差が出てきます。

売却を成功させるためには、早め早めの行動を心がけ、準備や清掃、内覧などの細かな対応をその都度円滑に行い、満足度の高い引渡しを完了することでかなえられます。

そのためには、手間だと感じられる不動産会社選びを辛抱強く行い、準備を怠らず、買手が見つかるまでの売却期間に時間のゆとりを持たせて、来る内覧の準備を進めておくなどの早期の行動が大切になります。


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