- インデックスファンドとアクティブファンドの違いは?
- 結局、インデックスファンドとアクティブファンドはどちらがいいの?
- インデックスファンドとアクティブファンドのおすすめ銘柄が知りたい
投資初心者でも運用しやすい金融商品「投資信託」は、大きく分けて「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類に分けられる。
それぞれの特徴を理解した上で違いを比較し、自分に合う投資信託を選ぶことが大切だ。
本記事では、インデックスファンドとアクティブファンドの特徴を比較し、それぞれが向いている人の特徴を解説する。
両者のおすすめランキングや資産運用の相談先も紹介するので、ぜひ本記事を参考に最適な投資信託を選定しよう。
インデックスファンドとアクティブファンドを比較


インデックスファンドとアクティブファンドは以下の3つの点が主な違いとして挙げられる。
- 運用方針
- コスト
- リスク・リターン
それぞれの違いを理解し、自分に合う方を選択しよう。
運用方針
まず、投資信託の運用方針が両者で異なっている。それぞれの運用方針を踏まえ、自分が共感できる方を選択しよう。
インデックスファンドは市場指数(日経平均株価、TOPIXなど)に連動する運用成果を目指す投資信託だ。
例えば日経平均株価と連動するファンドの場合、日経平均株価が1%上昇するとファンドの基準価額も1%上昇するようなイメージである。
一方のアクティブファンドは市場指数を上回る運用成果を目指す投資信託だ。
ファンドマネージャーが投資先の選定や売買タイミングの見極めを行い、市場指数よりも高いリターンを得ることを目標に運用している。
市場の平均リターンを得られるのがインデックスファンド、市場の平均リターン以上を目指すのがアクティブファンドである。
コスト
インデックスファンドとアクティブファンドはコスト面での違いもある。購入時手数料や保有期間中の信託報酬に差があるため、しっかりと比較しておこう。
インデックスファンドは市場指数の構成銘柄と同一の銘柄に投資する仕組みであるため、コストが低くめに設定されている。
購入時手数料も信託報酬も低めに設定されており、低コストでの運用が可能だ。
アクティブファンドはファンドマネージャーが企業の調査や分析、銘柄選定などを行う分だけコストが高くなる。大きなリターンを狙う分だけ支払うコストも高くなるので注意が必要だ。
とにかく低コストで運用できるのがインデックスファンド、ハイリターンを狙うためにやや高めのコストを支払う必要があるのがアクティブファンドである。
リスク・リターン
リスク・リターンの大きさにも違いがある。投資における「リスク」とは不確実性の大きさ、「リターン」は投資で得られる収益のことを指す。
リスクが大きいほどプラス・マイナスに大きく振れる可能性があり、期待リターンも大きくなるが損失も大きくなりやすい。
インデックスファンドは市場を丸ごと購入するイメージの商品であり、多くの銘柄に分散されている。リスクは比較的小さく、安定的なリターンを期待できることが特徴だ。
アクティブファンドはプロが銘柄を厳選して投資を行う商品であり、多少リスクを取って高いリターンを狙いに行く仕組みとなっている。
インデックスファンドに比べてリスクが大きく、期待リターンが大きい反面、大きな損失を被る可能性も伴う。
リスク・リターンの違いを踏まえ、自分に合った投資信託を選択しよう。
インデックスファンドとアクティブファンドはどっちがいいの?


インデックスファンドとアクティブファンドの違いを紹介してきたが、結局どっちを選ぶべきなのだろうか。自分の投資スタンスに合わせて適切なファンドを選ぶことが大切だ。
ここでは、インデックスファンドとアクティブファンドのそれぞれが向いている人の特徴を解説していく。
インデックスファンドが向いている人
インデックスファンドは以下のような人に向いている投資信託だ。
- 低コストで運用したい人
- リスクを抑えて運用したい人
インデックスファンドは低コストで市場の平均リターンを得られることが魅力の商品である。極力コストを抑えて運用したいのであれば、インデックスファンドの活用がおすすめだ。
また、市場全体に分散投資を行うため、比較的リスクを抑えやすいことも特徴に挙げられる。
幅広く分散投資を行い、リスクを抑えて堅実に市場の平均リターンを獲得していきたい人にはインデックスファンドが向いている。
アクティブファンドが向いている人
アクティブファンドは以下のような人に向いている投資信託だ。
- 積極的にリターンを追求したい人
- 投資したいテーマが定まっている人
アクティブファンドはファンドマネージャーが市場平均を上回るリターンを目指して運用を行う。その分だけリスクが高くなるものの、期待できるリターンは大きい商品だ。
多少のリスクを取ってでも積極的にリターンを追求したい人はアクティブファンドを活用しよう。
また、アクティブファンドはテーマに沿って運用されるケースも多い。「米国の成長企業」「AI関連銘柄」「半導体関連銘柄」などのテーマ型ファンドが提供されている。
自分で投資したいテーマが決まっている場合、テーマ型のアクティブファンドに資金を投じると良いだろう。
インデックスファンドとアクティブファンドのおすすめランキング


次に、インデックスファンド・アクティブファンドのおすすめ商品ランキングを紹介していく。それぞれの特徴を比較し、自分に合った投資信託を選択しよう。
インデックスファンドランキング
インデックスファンドのおすすめランキングは以下の通りだ。
- eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
- eMAXIS Slim全世界株式
(オール・カントリー) - 楽天・全米株式インデックス・ファンド
- たわらノーロード先進国株式
- eMAXIS Slim新興国株式インデックス
それぞれの商品の特徴を解説していく。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、三菱UFJアセットマネジメント株式会社が運用を行うインデックスファンドだ。
米国の株価指数「S&P500(配当込み、円換算ベース)」との連動を目指して運用が行われる。
eMAXIS Slimシリーズは業界最低水準の運用コストを目指す方針を掲げており、本商品の信託報酬は年率0.09372%となっている。
また、2025年1月25日より信託報酬を0.08140%に引き下げると発表されている。 極めて低い水準の運用コストで米国市場の大企業に分散投資できることが特徴だ。
S&P500指数は世界経済をリードする米国市場の大企業で構成されており、今後も大きな成長性が期待できる。
低コストで成長性が高い米国市場に分散投資を行えることが本ファンドの魅力となっている。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)も三菱UFJアセットマネジメント株式会社が運用を行うインデックスファンドだ。
日本を含む先進国および新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指して運用が行われる。
本商品も極めて低いコスト水準となっており、信託報酬は年率0.05775%となっている。世界の株式市場に低コストで投資を行えることが特徴の商品だ。
投資対象が先進国・新興国となっているため、世界をリードするような大型企業はもちろん、新興国の成長企業の恩恵も受けられる。
世界中に分散投資されているため、低リスクな運用を実現できる点も魅力だ。リスクを抑えながら世界経済の成長の恩恵を受けられることが本ファンドの強みとなっている。
楽天・全米株式インデックス・ファンド
楽天・全米株式インデックス・ファンドは、楽天投信投資顧問が運用を行うインデックスファンドだ。
米国の株式市場の動きを捉えることを目的として「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」との連動を目指して運用が行われる。
本ファンドは米国市場に上場する銘柄をほぼ100%カバーしており、大型株から小型株までを広く網羅していることが特徴だ。
米国を牽引する大企業だけでなく、今後の米国を引っ張っていく次世代リーダー企業の卵にも投資を行える。
米国市場の成長性を期待している方には、楽天・全米株式インデックス・ファンドがおすすめだ。
たわらノーロード先進国株式
たわらノーロード先進国株式は、アセットマネジメントOne株式会社が運用するインデックスファンドだ。
「MSCIコクサイ・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)」との連動を目指して運用が行われる。
日本を除いた先進国株式に投資が行われており、70%以上は米国で構成されていることが特徴だ。
ほかに英国やカナダ、スイス、フランス、ドイツなどの株式が組み入れられており、先進国に広く分散されている。
比較的値動きが落ち着いている先進国株式に分散投資を行えることが本ファンドの魅力だ。
eMAXIS Slim新興国株式インデックス
eMAXIS Slim新興国株式インデックスは、三菱UFJアセットマネジメント株式会社が運用するインデックスファンドだ。
「MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース)」に連動する成果を目指して運用される。
本ファンドでは中国やインド、台湾、韓国、ブラジルなどの新興国の株式市場に投資を行っている。
今後の大きな成長性が期待できる地域に分散投資を行えるため、ハイリターンを狙える投資信託だ。
新興国投資には先進国に比べてリスクが大きいものの、さまざまな銘柄に分散されていることからある程度リスクを抑えた運用を行える。
ある程度リスクを抑えて新興国の成長の恩恵を受けられる点が本ファンドの大きな魅力だ。
アクティブファンドランキング
アクティブファンドのおすすめランキングは以下の通りだ。
- アライアンス・バーンスタイン米国
成長株投信 - インベスコ世界厳選株式オープン
- netWIN GSテクノロジー株式ファンド
- フィデリティ・世界割安成長株投信
- ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド
それぞれの商品の特徴を解説していく。
アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信
アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信は、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用するアクティブファンドだ。
米国における「持続的な成長企業」を厳選して投資を行い、積極的にリターンを追求していく。
過去世界の株式市場を牽引してきた米国株式に投資を行うことで、資産の成長を目指すことが特徴だ。
収益性の持続力や強固な財務体質、高い投資効率を持つ持続的な成長企業をピックアップして運用が行われている。
本ファンドは為替ヘッジの有無や決算の頻度に応じてA〜Eまでコースが設けられている。なかでも為替ヘッジがなく、毎月決算が行われるDコースが高い人気を集めている。
インベスコ世界厳選株式オープン
インベスコ世界厳選株式オープンは、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社が運用するアクティブファンドだ。
日本を含む世界各国(エマージング国を除く)の株式から、世界のベストと考える銘柄に投資を行っている。
本ファンドでは「成長」「配当」「割合」という3つの観点に着目して投資を行う「株式投資の王道」にこだわった運用スタイルとなっている。
日本で25年を超える運用実績があるため、信頼して投資を行えるだろう。
世界の魅力的な株式に間接的な投資を行えることが本ファンドの魅力だ。
netWIN GSテクノロジー株式ファンド
netWIN GSテクノロジー株式ファンドは、ゴールドマンサックスアセットマネジメント株式会社が運用を行うアクティブファンドだ。
主にテクノロジーの発展により恩恵を受ける米国企業の株式に投資を行い、信託財産の成長を目指す。
本ファンドはテクノロジーの活用によってコスト構造や収益性、競争優位性の改善・維持が期待できる企業、ビジネスモデルの継続性が期待できる企業に投資を行う。
1999年の設定から25年以上にわたって成果を出してきた実績があり、信頼性も高い。
今後のテクノロジー企業の成長に期待しているのであれば、本ファンドへの投資がおすすめだ。
フィデリティ・世界割安成長株投信
フィデリティ・世界割安成長株投信は、フィデリティ投信株式会社が運用を行うアクティブファンドだ。
日本を含む世界の上場株式に投資を行い、信託財産の成長を図ることを目的に運用を行う。
本ファンドは企業の長期的な成長力と株価の割安度に着目して銘柄選定を行う運用スタイルとなっている。
株価が10倍になると期待される「テンバガー」を発掘することを目指しており、一貫した投資哲学で運用されていることが特徴だ。
世界の割安成長株に投資を行いたいのであれば、本ファンドへの投資を検討してみよう。
ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド
ピクテ・グローバル・インカム株式ファンドは、ピクテ・ジャパン株式会社が運用を行うアクティブファンドだ。
毎月分配型の商品となっており、安定的な分配金原資の獲得と信託財産の成長を図ることを目的に運用が行われる。
本ファンドは主に世界の高配当利回りの公益株に投資を行い、安定的な分配金の支払いを目指している。
投資対象の地域も世界中に分散しており、リスクの低減も図っていることが特徴だ。
毎月安定したインカムゲインを獲得したい方は、本ファンドへの投資をおすすめする。
インデックスファンドとアクティブファンドで悩んだらプロに相談


インデックスファンドとアクティブファンドで悩んでいる方は、専門家の意見を参考にすると判断しやすくなる。
ここでは、資産運用をプロに相談するメリットや相談先の選択肢、アドバイザーを探せるサービス「資産運用ナビ」の特徴を解説していく。
資産運用をプロに相談するメリット
資産運用をプロに相談するメリットとして「自分に合った投資先を提案してもらえる」という点が挙げられる。
自分の資産状況や運用目的にぴったりの投資先を紹介してもらえるため、効率的に資産運用を始められる点が魅力だ。
ここまでインデックスファンドとアクティブファンドの特徴やおすすめの商品を紹介してきたが、結局自分はどのファンドを選ぶべきか分からないという方も多いだろう。
プロに相談を行うことで、あなたの資産状況や運用目的、年齢などに合わせて最適な商品を提案してもらえる。
自分の状況にカスタマイズされた投資助言を得られる点がプロに相談するメリットだ。
相談先の選択肢
資産運用の相談先の選択肢として以下のようなものが挙げられる。
- 証券会社
- 銀行
- FP(ファイナンシャルプランナー)
- IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)
証券会社や銀行では金融商品を取り扱っており、運用相談から商品提案、売買のサポートまで対応してもらえる。
しかし、アドバイザーの立場によっては自社の商品を優先的に紹介することもあり、結果として助言が偏ったり、手数料の高い商品を勧められるケースもある。
FPはお金の専門家として資産運用や保険、税金、不動産、ローンなどの幅広い知識を有している。
あらゆる切り口から助言を提供してくれる点が魅力だが、一方で具体的な投資商品のアドバイスを行えないというデメリットもある。
IFAは既存の金融機関から独立した立場で顧客の資産運用をサポートする専門家だ。
顧客の投資戦略の構築から最適な商品の提案・仲介までをワンストップで対応していることが強みである。金融機関に所属していないため、中立な目線で助言してくれる点もメリットだ。
それぞれの特徴を比較し、自分に合った相談先を見極めよう。
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インデックスファンドとアクティブファンドの違いを理解しておこう


インデックスファンドとアクティブファンドは「運用方針」「コスト」「リスク・リターン」という点で違いがある。
自分の投資スタイルやリスク許容度に合わせて適切なファンドを選択しよう。
本記事では、インデックスファンドとアクティブファンドのおすすめ商品をランキング形式で紹介してきた。
それぞれ異なる特徴を持つ商品であるため、比較を行った上で投資先の商品を見極めることが大切だ。
自分自身で投資先を選ぶことが難しいと感じるのであれば、投資助言を行うプロへの相談も視野に入れておくと良い。
証券会社や銀行、FP、IFAといった選択肢から自分に合った相談先を見つけ、運用相談をしてみよう。
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