Preferred Robotics(プリファード ロボティクス)が発売する「カチャカ」は、人の声やアプリの指示で目的の場所に家具を移動するロボット。メイク道具や薬など、「ちょっとこれを持ってきて欲しい!」というときや、食後に「使い終わったからキッチンに運んで欲しい」と思ったときに手伝ってくれるロボットです。発売は2023年5月から、2月1日からは先行予約受付を開始しています。

  • 宅内で対応シェルフを無人移動してくれるロボット「カチャカ」

    カチャカの一般発売は2023年5月を予定しています

  • プリファードロボティクスの磯部達CEOが専用シェルフと家庭用自律移動ロボット「カチャカ」について説明しました

ロボットと専用家具の組み合わせ

カチャカは、カチャカ本体、専用家具(カチャカシェルフ3段、カチャカシェルフ2段)、カチャカサブスクリプション(カチャカの月額利用料金)という3点の購入によって利用できるようになります。

  • カチャカ本体。幅240×奥行き387×高さ1245mm、重さは10kg。積載荷重は専用家具の重さを含めて20kgです

  • カチャカの充電ドッグ。幅215×奥行き105mm×高さ96mm、重さは350g

  • 専用の家具「カチャカシェルフ2段」。1段にして使うこともできます。幅488×奥行き328×高さ435mm。カバーパネル装着時のサイズは幅497×奥行き328×高さ435mm

  • 専用の家具「カチャカシェルフ3段」。こちらも2段や1段にして使えます。幅488×奥行き328×高さ717mm。カバーパネル装着時のサイズは幅497×奥行き328×高さ717mm

  • カバーパネルはライトグレーとダークグレーの2色

  • カバーパネルのダークグレー。カバーパネルにはニューヨークのテキスタイルブランドマハラムの生地を使っています

  • カチャカ本体。見た目はロボット掃除機みたい

価格は、カチャカ本体が月額4,980円~(48回分割払い)または一括払い228,000円。カチャカシェルフ3段は、月額651円~(48回分割払い)または一括払い29,800円。カチャカシェルフ2段は月額520円~(48回分割払い)または一括払い23,800円。

そのほか、カチャカサブスクリプション(カチャカの使用に必要な月額利用料)が月額980円かかります。

スターターセットA(カチャカとカチャカシェルフ3段、カチャカサブスクリプション)は、月額5,631円~(48回分割払い)+月額980円または、一括払い257,800円+月額980円です。

スターターセットB(カチャカとカチャカシェルフ2段、カチャカサブスクリプション)は、月額5,500円~(48回分割払い)+月額980円または、一括払い251,800円+月額980円となります。

「ねえカチャカ」と話しかけると動き出す

カチャカ本体は、家具認識センサー、ドッキングユニット、LEDリング、フロントカメラ、レーザーセンサー、3Dセンサーなどを備えています。

さらに音声認識用として4つのマイクを搭載し、一般的な居住環境において、生活音の中でカチャカに話しかけた声を聞き分けられるようにしています。声で呼びかけるだけでなく、アプリを使った操作も可能です。

  • カチャカシェルフの下にカチャカが入り込んで動かします

  • カチャカシェルフの下にはバーコードを印刷しており、これをカチャカ本体が読み込んでいます

  • カチャカシェルフの移動や片付けの指示、スケジュール設定などは専用のスマホアプリで設定できます

  • マップを保存します

  • 進入禁止エリアの設定などにも対応

  • 赤い部分は進入禁止エリアに設定したエリア

  • 十字キーを使って、移動させたい場所にカチャカを動かせます

カチャカには、独自のSLAM(自己位置推定とマッピング)技術を搭載。SLAMはロボット掃除機などにも使われている技術。自分(ロボット)自身が部屋のどこにいるのかを認識して、自分で部屋の地図を作ります。カチャカは、本体に搭載したカメラ、LiDAR(レーザー光を用いたセンサー)、車輪から取得した情報をもとに自分の位置を推定し、地図を作っていきます。

合わせて、センサーで取得した情報を統合するナビゲーション技術も備えています。深層学習を活用して、障害物の特定、人や家具などを区別するといったように、宅内で迷わず正確にカチャカシェルフを運べるとのことです。

障害物を避けながら目的地までの最適なルートを導き出すため、床に電源コードなどがあっても、避けて進んで行くわけです。試しに移動しているカチャカの前を横切ったり、ルートを遮る位置に立ってみたりしたところ、カチャカがピタッと止まって別のルートを探して移動しました。

ロボット掃除機だと部屋の明るさ(暗さ)が移動に影響する場合がありますが、カチャカはダウンライトなど薄暗い環境であれば問題なく移動できるそうです。とはいえ、毛足の長いカーペットなども含めて、段差がある場所では動作が難しいため、バリアフリー環境を推奨しています。

【動画】カチャカに呼びかけると音声で返事をします。相棒みたいでかわいいですね(音声が流れます。ご注意ください)

宅配食材を玄関からキッチンに運んでみたい

カチャカは今のところ指定のカチャカシェルフと組み合わせて使います。積載荷重は家具の重さを含めて20kgです。「パソコンや仕事の資料などを載せて、仕事を始めるときにシェルフごと運んできてもらい、仕事が終わったら所定の場所にカチャカシェルフを戻す」とった使い方や、「食器をキッチンからダイニングまで運び、食後はキッチンに戻す」といった使い方が紹介されています。

個人的には、ネットスーパーで買った食材を玄関からキッチンまで運ぶときなどに使いたと思いました。また、毎日学校や仕事に持っていくアイテムをカチャカシェルフに置いて、次の日の朝に玄関先までシェルフごと移動させれば、忘れ物を減らせそうです。

  • 仕事や食事など、シーンごとに使うものをシェルフにまとめておけば、使うときカチャカに運んできてもらえます

部屋の片付けやキレイにするコツとして「使ったら戻すを徹底する」というものがありますが、ほかの用事をしながらだったり面倒だったりして、床やその辺に「ちょい置き」してしまうことがありますよね。その点カチャカなら、カチャカシェルフにちょい置きすれば、あとは音声やアプリでカチャカシェルフごと元に位置へと戻るため、自然と整理整頓ができるでしょう。

また、ベッドやソファに横になりながら、本やちょっとした飲みものなどをカチャカシェルフごと呼び寄せられるので、くつろぎタイムがもっと楽になりそうです。ちなみに、カチャカ本体は防水仕様ではないため、飲みものをシェルフに載せるときは念のためフタを閉めておくと安心。移動する家具という新しい発想のカチャカ、運べる家具(カチャカシェルフ)のラインナップ拡充など今後が楽しみです。

  • カチャカと専用家具のカチャカシェルフは、2月1日からb8ta(4店舗)にて出品中