とにかく世知辛い世の中である。あれもこれも値上げの嵐、スーパーに足繁く通う者はここ半年の動向に驚きつつも、値上がった牛乳や小麦粉を黙って買うしかない。ビール業界も酒税の見直しなどで値上げを余儀なくされ、多くのビール党、特に仕事の後の1杯を楽しみにしているサラリーマンの皆さんにとっても厳しい状況が続く。だからといって飲まずにはいられないですよね、明日の活力のためにも。

そんなビールラヴァーたちの強い味方が、発泡酒と新ジャンル(いわゆる第3のビール)なのである。

――1994年、ビール業界において歴史的な商品が発売された。サントリー「ホップス」である。同商品が日本における初の発泡酒となり、それから10年以上の間に様々な発泡酒が発売されていった。2004年には日本初の新ジャンル商品「ドラフトワン」がサッポロビールより登場。それから現在に至るまでの間に味の改良もなされ、今ではビールと大差ないレベルのものも少なくない。発泡酒と新ジャンルはあれよあれよという間に売上を伸ばし、市場を席巻している。消費者にとってもうれしい限りであるが、実際のところ「味の違いがよくわからず、どれを選んでいいものやら……」とお困りの方も多いことだろう。

発泡酒: 麦芽又は麦を原料の一部とした酒類で発泡性を有するもの(アルコール分が20度未満のもの)。
新ジャンル: 主に「リキュール」と「その他の発泡性酒類」に分けられる。ビール及び発泡酒以外の酒類のうちアルコール分が10度未満で発泡性を有するものが「その他の発泡性酒類」。「リキュール」は酒類と糖類等を原料とした酒類でエキス分が2度以上のもの(清酒や合成清酒、しょうちゅう、みりん、ビール、果実酒類、ウイスキー類、発泡酒、粉末酒を除く)。

アナタには合うのはズバリ、コレ!

そこでアサヒビール、キリンビール、サントリー、サッポロビールで現在販売されている発泡酒・新ジャンル合計24種を飲み比べして、アナタに合う商品を探そうじゃないかというのがこの企画である。試飲はソムリエの資格を持つ私、小山田が担当させていただく。まずは下に書いた3タイプから自分に合うものを選び、各商品の説明・試飲コメントページへと行ってもらいたい。

※次ページから始まる「ソムリエコメント」では、甘味・苦味・酸味という言葉を使っているが、甘味に関してはあくまで原材料由来の甘味であって、人工的な甘味を表現しているわけではない。

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