TechNetに助けられて、マイクロソフトのサーバ製品を次々に導入してきた鈴木一郎君だが、Exchange Serverの導入が済んで運用が軌道に乗ったと思ったら、いよいよボスキャラ(?)の登場と相成った。

「あー、鈴木君。やっと落ち着いたところで悪いんだがね、SQL Serverについて調べてみて欲しいんだが」

「また、難易度が高そうなのが出てきましたねえ…」

「まあ、そういわずに頼む。君ならできる」

「君ならできる」じゃなくて「TechNetがあればできる」の間違いじゃないのかな… と思いつつ、とりあえずSQL ServerのTechCenterにアクセス。

SQL Server TechCenterは、導入フローと、関連するコンテンツへのリンクを中央に大きく表示しているのが特徴的

SQL ServerもExchange Serverと同様、TechCenterにアクセスすれば、導入・運用に関連する解説やドキュメントがたくさんあるようだ。とりあえず、SQL Serverがどんな製品なのか、から調べることにした。

どんな製品があるの?

SQL Serverも御多分に漏れず、製品版が一種類ではなくて、さまざまなエディションがあり、エディションによって、利用可能な機能に違いがある。まずは、SQL Serverが備えるさまざまな機能について解説しているページと、機能比較表へのリンク(SQL Server 2005とSQL Server 2008)をまとめておこう。こうした情報にあたることで、「SQL Serverがどんな製品なのか」「SQL Serverで何ができるのか」といったあたりの概要は把握できるだろう。

SQL Serverの中核となっているのは、データを保存して、必要に応じて取り出す機能を提供するデータベースエンジンだが、それ以外にもいろいろな機能があるように見受けられる。パッと見たところでは、蓄積したデータを分析するための支援機能がいろいろあるようだ。

データを分析するための支援機能
・Analysis Services 多次元データ
・Analysis Services データ マイニング
・Integration Services
・レプリケーション
・Reporting Services
・Service Broker

これからSQL Serverを導入しようというのに、わざわざ古いバージョンの製品を選択する必然性は薄い。最新のSQL Server 2008か、その一つ前のSQL Server 2005のことだけを考えればよいだろう。

それぞれのバージョンについて、エディションごとの機能比較に関する情報がある。自分が必要とする付加機能があるかどうかで、エディションの選択が変わってくるわけだ。そうなると、先に紹介したような個別の機能解説が役に立つだろう。

・SQL Server 2005 エディション別機能比較表
・SQL Server 2008 エディション別機能比較

SQL Server 2008のエディション別機能比較表。最適な製品を選択するために活用したい

あと、導入するエディションが決まっても、それだけで話が済むわけではなく、ライセンス形態を決めなければならない。TechNet Onlineのコンテンツではないが、SQL Serverのライセンス形態について解説したSQL Serverライセンス早わかりガイドコンテンツがあるので、参考になるだろう。

バージョン別の情報提供

ちなみに、SQL ServerのTechCenterで「ラーニングカタログ」や、バージョンごとに分かれた情報提供が行われている点は、Exchange ServerのTechCenterと似ている。SQL Serverの場合、7.0、2000、2005、2008と4バージョン分の情報が掲載されているが、これは新規導入というよりも、以前から古いバージョンを使い続けているユーザーが対象、と考える方がいいだろう。この辺が、デスクトップ製品と比較すると長く使われる傾向が強いサーバ製品らしい。

SQL Server TechCenterからリンクされている、SQL Server 2008 TechCenter。バージョン別にTechCenterが細分化されているところが興味深い

SQL Serverのバージョン別情報
SQL Server 2005
SQL Server 2000
SQL Server 7.0

ところで、SQL Serverはデータを記録する「倉庫」だから、実際にはそこにアクセスするためのアプリケーションを開発しなければならない場合が多い。どうすればいいんだろう ? といったところで、話は次回に続く。