ネットギアジャパンの協力を得て、小規模企業がネットワーク環境を一新する企画の第4弾! 今回はネットワークをフル活用する際にキモとなる、ファイル共有について考えていきたいと思う。著者のオフィスではファイル共有にNASを用いているので、小規模ビジネスに最適なNASとは何か、改めて考えてもらう機会にもなれば幸いだ。では、実際に導入するまでをお話しよう。

ネットワーク活用の第一歩。それはNAS

家庭用のシングルディスクタイプから、中堅企業以上で使われるラックタイプまで、NASと一口で言ってもそこには様々なものがある。さらに、扱うデータの種類や量、頻度によって、使い勝手がかなり異なるのがNASの特徴であり、製品選定で頭を悩ませる点だろう。 例えば自宅用途で、画像や動画のバックアップだけでいいなら1ベイのHDDユニットのみで良いだろうが、顧客データや企業の基幹データを保存し、ビッグデータとしてBIでも活用できるようにする、というなら、データセンター並の容量や冗長化の設備が必要になる。つまりは、先に述べたように用途に応じて分相応の製品を選ぶ必要があるということだ。

ちなみに筆者の事務所でのファイル共有用途として用いているNASは、本連載の1回目で触れたとおり、購入後すでに3年が経過しており、運用にやや不安を感じている。具体的になにをNASでおこなっているかというと、「複数人で担当している業務のデータ」「業務上受け渡しが必要なデータ」「個人利用のバックアップデータ」といったものになる。データの種類は、テキスト、Word、Excel、PowerPointといった日常的な書き仕事で扱うものと、記事に掲載する画像や誌面作りに必要なアプリケーションデータなどがメインだ。1つのファイル容量は、小さくて数十MB、相当貼り込んだ編集データの場合は数百MBといったところになる。

これが「案件数×6名のスタッフ数」で発生するとしても、年間で1TBあれば十分という量であり、ある意味、家庭用よりも実容量では少ない方だといえるだろう。さらに、デスクトップPCを各員に配布しているので、日常の業務でのアクセスはそこに納めているストレージがメインとなり、NASに関しては共有半分、データバックアップ半分というような使い分けが実情である。よって著者のオフィスの場合は、容量よりも「限られた事務所スペースの中、いったいどこに置くのか」といった問題のほうが課題になるぐらいなのだ。

少数精鋭の会社ゆえ、社屋はこのようにシンプルな構成。機器の設置面積にも気を遣うのだ

ただし、データの保護性能は高いものを求めたい。先に触れた通りバックアップ用途でも社員はNASを用いているが、そのデータが消失してしまうことはすなわちお客様の信用を失うことにつながり、編集プロダクションとしては致命的なダメージを負うこととなる。

このような要件を考えると、なるべくコンパクトで場所を取らず、なおかつ長期間のデータ保存に耐えられるような信頼性のある製品がベストということになる。容量はそれほど必要としないので、単純に、冗長性が保てる最小単位の2ベイタイプで十分だ。自ずと当事務所にベストなNASは「ReadyNAS 102 2ベイ デスクトップ型ネットワークストレージ」ということが見えてくる。

NASは、要件を整理してから製品選びを行うのがコツ

本稿で仮導入を行うNAS  ReadyNAS 102
CPU:Marvell Armada 370 1.2GHz
メモリ:512MB
ドライブベイ:2
ディスクの種類:SATA/SSD 2.5インチ
選択可能なRAIDレベル:JBOD/0/1/X-RAID2
eSATA拡張ポート:1
最大容量:12TB(6TB HDD 使用時)
10/100/1000 イーサネットポート:1)
USBポート:USB 2.0 x 1、USB 3.0 x 2

簡単接続、簡単設定が運用性を高める

ということで、「ReadyNAS 102」を早速オフィスのネットワークに繋いでみる。とはいえ、物理的な接続は電源とネットワークケーブルを挿すだけなので簡単だ。そして、ネットワーク上のReadyNAS 102を探すのも、付属の「RAIDer」をインストールして起動すれば自動でやってくれるので、特別な知識がなくても安心である。

ReadyNAS 102は2ベイタイプのNAS製品。HDDはホットスワップで簡単に増設できるので、状況に応じたセッティングが可能

RAIDerがReadyNAS 102を見つけたら、ダブルクリックすることでブラウザが起動するので、デフォルトのIDとパスワードを入力して設定画面を開こう。なお、初回起動時には、設定画面を開いていくと、NASに異常があった場合に緊急メールを送信する機能のアナウンスがある。ここは後からでも設定できるが、入力した方がトラブル時にすぐ対応できるだろう。

RAIDerが自動で発見してくれる、接続したばかりのNAS。RAIDerがあることで、NASの管理は非常に楽におこなえるのだ

初期設定が終わると、ReadyNAS 102の管理者ページが開く。ほとんどの作業はここでおこなえるので、全容はWebからダウンロードできるマニュアル等でよく理解しておきたい。特に「システム」タブにある「ボリューム」「パフォーマンス」「ログ」、「共有」、「アカウント」タブはよく使うはずなので、事前にチェックすることをおすすめする。

ReadyNAS 102の管理ページ。日常の運用や各種設定はここからおこなう

さて、今回の仮導入で筆者が搭載したHDDは2TBを2台、合計4TBだが、信頼性を高めるべく、ReadyNASではお馴染みの「X-RAID」という機能で動作させている。この機能は、例えば最初に2TB1台で運用して後から同じ容量のHDDを追加すると、自動的に最初のHDDの内容がバックアップされるという仕組みをもつ。

4ベイモデルになると、2台目までは2ベイと同じ容量だが、3台目では2ディスク分の容量となり、4台目になると3台分の容量を持たせることができる。バックアップ用には1台分のスペースが必要になるだけなので、動作させる台数が多いほど信頼性を担保しつつディスクの数を抑えたまま容量アップでき、X-RAIDの本領が発揮できるというわけだ。

今回仮導入したNASのRAID設定がこちら。X-RAIDにて運用している

すでに触れたとおり、ReadyNASはホットスワップ機能も搭載しているので、運用中にディスクを追加してもオーケーという手軽さも魅力だ。増設や交換時に発生する機器類の停止や再設定は、管理する側にとっても面倒だし、社員の業務を滞らせるためデメリットしかない。それが無く、カードスロットにSDカードを挿すような感覚でHDDの運用ができるのは、NASに不慣れなユーザーでも扱いやすいというメリットがあるだろう。X-RAIDと合わせて柔軟な運用が可能となるので、このあたりも著者がReadyNASにアドバンテージを感じる部分だ。

さて、NASのRAID設定を確認したところで、次にやることは共有フォルダの制作だ。ここでは「仕事」フォルダとして登録しておく。登録画面を開けば分かると思うが、さほど難しい項目はないはず。共有するマシンの登録は、NASのIPアドレス経由またはRAIDer経由で行える。

共有フォルダは簡単に作れる。スナップショットをしておけばバックアップも容易になるので、ぜひ活用いただきたい

各フォルダに対して、ネットワークアクセス権限やファイルアクセス権限をきめ細かくセッティングできる。用途に応じて使いこなそう

NASは使われてこそ意味がある

以上で設定は終了だが、経験則から言えば小規模ビジネスの場合、せっかく導入したNASが浸透するかしないかは、どのような運用ルールを決めるかに掛かっている。トップダウンという方法もあるが、当事務所の場合、運用する中で、「このデータは共有」「このデータは個別スタッフ専用」という具合に、自然と生まれたルールを優先している。NASは使われてこそなんぼなので、最初から高度な使い方は期待せず、自分たちが保てるセキュリティの範囲内で自然発生するルールを遵守することが、1つのコツだと思う。

今回はシンプルに、共有フォルダの作成のみを紹介したが、実際にはビジネス状況応じて様々なフォルダを作ることになる。セッティングしやすく、カスタマイズも楽におこなえるReadyNASシリーズは、柔軟ですばやい対応ができる製品なのでおすすめできる。将来性の高い機能が最初からついているのもReadyNASシリーズの大きな魅力だ。

無線LANからはじまり、有線ネットワーク、NASと着々と整備が進みつつある本企画であるが、次回は無線LANの拡張として、無線LAN中継機「ワイヤレスエクステンダー」の導入を行っていきたい。

新設ネットワーク構成図(予定)

新規ネットワーク機器(予定)
・NAS←New! ←本稿で換装
・複合機
・クライアントPC×5~9(常時接続5台)
・4ポートルータ(10/100/1000BASE-T)×1←無線LANルータ×1へ変更!
・無線LANアクセスポイント×1←New!
・ルートハブ 6ポート(10/100/1000BASE-T)×2←New! ※適所へ2台新設
・監視カメラ←New!
・無線LAN中継機←New!

(マイナビニュース広告企画:提供 ネットギアジャパン)

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