【連載】

Google世代の整理術「デジタル情報整理ハックス」

2 よくある問題 [あとで読む]でも読まなくなる

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情報整理ツールとしては有名な「あとで読む」をご存じのかたも多いでしょう。ウェブページのキャッシュを、登録したメールアドレスに送ってくれるというシンプルなツールです。登録したメールアカウントを読む習慣さえあれば、「あとで読みたい」と思ったウェブページを必ず再度、目にすることができます。

[あとで読む」。使い方はこちらを参照

今や情報収集ツールとして、広範に活用されている「あとで読む」ですが、言うまでもなく問題は「いつ読むか?」ということだと思います。

私も以前、この「あとで読む」をGmailで利用する便利さに衝撃を受け、それまでは印刷対象にしていた情報やちょっとした小ネタまで、あらゆる情報を「あとで読む」事にしていました。

しかし、メールの受信トレイに「あとで読む」ウェブページのキャッシュが貯まってくれば、だんだんと手に負えない状態になります。そもそもメールボックスには、多種多様な情報が届くものです。人からの連絡事項はもとより、ネットバンクからのお知らせや、オンラインツールの登録完了証も入ってきます。スパムメールも届きます。そこへ大量の「あとで読むページ」が混ざってきたのでは、たまったものではありません。

結果どうなったかというと、「あとで読む」だけは受信されたタイミングで、「あとで読む」のラベルをつけ、アーカイブするように自動処理化を施しました。こうしておけば、受信ボックスから「あとで読む」のメールは一掃されます。あとは、時間ができたときに「あとで読む」のラベルをクリックし、まとめて「あとで読め」ばいいのです。

そう思ったのですが、これは浅はかな考えでした。つまり、こうすれば「あとで読む」メールを目にする機会は自然と消失し、二度と読まなくなってしまうのです。[あとで読む]のラベルがついたメールの数を眼にしたとき、もはや[あとで読む]ラベルをクリックする気が失せました。

ハックス [あとで読む]専用リーダーを作る

この問題を解決する方法として、私自身は[あとで読む]専門のリーダーを用意しています。具体的には、Thunderbird2.0です。

Thunderbird2.0で、[あとで読む]から送られてきたメール以外は、即ゴミ箱行きになるよう、自動振り分け設定するわけです。そうすれば、Thunderbird2.0の受信トレイには、[あとで読む]から来るメール以外には、何もないことになります。

さらに、「収集する時間」と「閲覧する時間」を分けます。これが一緒になっていると、相乗効果が悪循環を生み、きりがなくなるからです。

ここまでシステム化した上で、「情報を読み、整理する時間」がやってきたら、前の日までに「あとで読む」で送信し、受信トレイに残っている[あとで読む]メールだけを読むようにします。当日入ってきたものは、「明日以降」に読みます。区切りをつけるためです。

この時間帯に「読んだ」メールには必ず、何らかの処理を施します。「読む」のが最善ですが、「読む気」が起こらなければ捨てます。読む気も起こらないけれど、捨てるのも惜しいというのであれば、「カテゴリ分類」してから「アーカイブフォルダ」に保存します。

Thunderbird2.0では、すべてのメッセージに好きなだけタグが付けられる

とにかく、受信トレイからは追い出すわけです。 そうしてすべての作業が終わった暁には、もはや受信トレイには、「今日の日時」が入った[あとで読む]メールしか残っていなくなるはずです。

面倒くささが、情報収集レベルを上げる

こうしたやり方は、若干「面倒くさい」と感じられるかもしれません。しかし、その若干の面倒くささが、情報収集時において緩やかなフィルタとして機能するのです。

あまりに手間のかかる情報収集術は、もちろんよい結果を生みません。イヤになって、止めてしまうのです。しかし、あまりに容易に情報収集できることも、決してよくありません。極端な話、一番簡単な情報収集術とは、インターネットを使うことです。オンラインのすべての情報は「そこ」にあるのですから、これ以上大量で高速の情報収集はできないでしょう。

しかし、ただインターネットで情報を探すのは、情報収集術としては何もしていないのと同じ事です。結局のところ、インターネットから情報収集することの意味は、自分にとって意味のある情報だけを「切り出してくる」ということなのです。であれば、その切り出しにはある程度の「選別」が必要になります。この「選別するハードルの高さ」は、収集の「面倒くささ」に、ほぼ比例するでしょう。

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インデックス

連載目次
第54回 書評をコツコツ書き貯める
第53回 ブラウザで進捗管理
第52回 スキャンした雑誌・書籍の全文検索
第51回 異なる環境で同じブックマークを使う
第50回 電車の乗り換え情報をアレンジする
第49回 ブラウザのタブを整理する
第48回 電子ファイリングで雑誌をデジタル化する
第47回 DailyFeedでまとめてしまう
第46回 そこで忘れずにこれをする
第45回 タスク情報を整理する
第44回 Twitterの情報を整理する
第43回 情報と情報源
第42回 メールの整理を難しくする「心理」を納得させるテクニック
第41回 「Googleデスクトップ」でEVERNOTEのデータも検索してしまう
第40回 すぐに未読であふれるRSSリーダーをどうするか
第39回 EVERNOTEの階層式タグを使う
第38回 Webサイトの記事を一気に読む
第37回 情報整理と文書作成をひとつのツールで
第36回 EVERNOTEとGmailを組み合わせて強力な検索機能を使う
第35回 異なるブラウザでブックマークを同期する
第34回 フォルダ+タグの使い方の一例
第33回 紙copiNetで一気に大量にチェックする
第32回 PDFファイルは開きたくない
第31回 「情報ノート」をタスクリストとしても使いたい
第30回 あれとあれが一緒になれば
第29回 本で得た知識をまとめたい
第28回 IT時代の記憶術
第27回 中途でやめたサービスのデータは…
第26回 情報からアイデアを発想する
第25回 活用したいと思った情報を必ず活用する方法
第24回 ぼんやりした記憶を頼りに検索する
第23回 「とりあえずとって」おきたくなる原因
第22回 書籍もタグで管理する
第21回 「どうしてもとっておきたいエントリ」はどうするか?
第20回 よくある問題 ブックマークはもちろんしています
第19回 大事な情報に限って出てこない
第18回 連絡先情報をどうするか?
第17回 よくある問題 取っておいても読むチャンスがない
第16回 文字情報をとにかく貯めておく
第15回 英語サイトから情報を!
第14回 分類のされかたを研究する
第13回 ネットで気になる情報。とりあえずどうする?
第12回 タグ自体はどう整理する?
第11回 趣味で文具を買っていませんか?
第10回 情報は回遊させる
第9回 大事な情報はトスアップする
第8回 情報の一元化は超難題
第7回 よくある問題 メールの整理ができない!
第6回 ブックマークを同期する
第5回 よくある問題 RSSリーダーの中の大事な情報
第4回 「仕事用資料」の埋没を防ぐには
第3回 よくある問題 情報のタスク化
第2回 よくある問題 [あとで読む]でも読まなくなる
第1回 よくある問題「タグ」を扱う難しさ

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