Excelで表を作成する場合、とにかくマスターしたいのが罫線だ。罫線を苦手としている方も多いようだが、基本事項を覚えてしまえば、罫線はそれほど恐れるものではない。今回は罫線の基本をマスターしよう。

表作成のBefore(左)とAfter(右)

まず、罫線を引きたい範囲を選択し、[ホーム]タブの[フォント]-[罫線]ボタンの横の▼をクリックし[格子]をクリックする。

メニューから罫線を選択

次に外枠を太線にするため、同じ範囲を選択したまま[外枠太罫線]をクリックする。範囲選択を解除し、ここまでの罫線の出来上がり具合を確認してみよう。

外枠は太線、格子は細線の罫線が完成

次に、項目名と合計を分ける上下に二重罫線を引く。ここに、Excelでの罫線をマスターできるか、できないかがかかっている。まず、罫線を引きたい部分に接するセルを選択する。今回は項目名と金額が入力されている1行目と2行目の間に罫線を引きたいので、[A1:B1]を選択し、[セルの書式設定]の[セル]タブをクリックする。

[セルの書式設定]ダイアログボックスの[罫線]タブでは、[罫線]メニューで設定するよりもさらに細かく罫線の設定を行うとができる。中央にある「罫線」を確認してみると、範囲選択したセルの罫線の状態を確認することができる。ここでは、外枠は太く、下と中央の線が細く表示されていることがわかる。文字列を記載している四角がセルを意味している。二重の線を引きたいのは、セルの下部となるので、線を「二重」にし、セルの下側の部分をクリックすればよい。表示が二重線になったら、[OK]ボタンで確定する。

選択した範囲の下線を二重に変更

では、同様に合計の部分にも二重罫線を作成してみよう。「A14:B14」セルを選択し、罫線メニューから[下二重経線]を選択する。この罫線メニューの四角いマス目の部分が「選択しているセル」なのだと意識できれば、もう罫線は完全マスターしたといっても過言ではない。

「罫線」メニューからも下二重線を選択できる

次に、注意したいのは、セルの境界線は、隣接したセルのどちらもが持っているということだ。具体的には、今回はセルのA1:B2の下部を選択して設定したが、この境界はA2:B2も共有しており、A2:B2においては境界線の位置が「上」となることだ。

二重線ではなく、普通の罫線に変更しているのに、二重線で表示されてしまうという場合は、その下のセルの上の罫線が二重線になっている可能性があるということだ。

今回は上下で説明したが、これは境界線が左右になっている場合も同じなので、怪しい罫線があった場合には境界の左右どちらも確認してみよう。また、別の人間が作成した罫線を修正しようとして、このようなループに陥ってしまった際には、罫線を一度全部削除して設定しなおすのが最も早い解決法かもしれない。

人により、セルの境界線を下と捉えるか、上と捉えるか、罫線を設定する際に考え方が違うと、自分の思ったように罫線が変更できず、罫線が苦手だと思う方が多いようだ。一般的なExcel書籍を何冊か確認してみたところ、上下についてはセルの下、左右についてはセルの左で設定するように説明しているようだ(著者も罫線は下、左で設定している)。