あなたは冷静に伝えたつもりでも、部下には感情論に聞こえるているかもしれません。思わぬひと言で、イマドキの部下は速攻で病んでいきます。ここはぐっと冷静に、部下が素直に動ける言葉の言い換えを考えていきましょう。
この記事では、部下を育てる言葉を、自分のなかでアップデートしていく本『<Z世代との壁>社員のやる気を失わせる上司の一言』(大野萌子/青春出版社)から一部を抜粋して紹介します。今回のテーマは『社員のやる気をなくすその言葉 一発変換事例集―NG発言をする前に、まずは基本をおさえましょう/何か質問ありますか? わからないところはありますか?』。
「何か質問ありますか? わからないところはありますか?」の適切な言い替えは?
相手に対して、わからないことがないか確認をするためによく使われます。よく質問されるテーマだとわかっている場合、このようにこちらから投げかけてしまうことが有効な場合もあります。
今、質問をしない若い世代がとても多いのです。実際、「何か質問ありますか? 」「わからないところはありますか? 」と聞いても、たいてい何も質問が返ってこないのです。
このように上の立場にいる人からわからないところがあるか確認するのは、一見、親切なようで実は圧が強いと受け取られ、何も言えなくなってしまうのです。
「何を質問していいかわからない」ケースもありますが、なんと、「何がわからないかもわからない」ことすら、言ってくれないのが最近の若い世代の傾向です。
ある会社の管理職の女性に聞いた話です。Aの仕事について部下に説明をして、「わからないところありますか? 」と尋ねると、急に全然違うBの仕事の話をし始めたそうです。
どうやらその部下はAの仕事のことはわからなかったらしい。でも「わからない」と言えなかった。だからよくわかっているBの仕事の話をし始めた、というのです。それほど、「わからない」ということを上司に言えないのです。
コミュニケーションはキャッチボールです。来たボールは受け止めるものですが、このままではすれ違ったまま。このケースでは「Bの仕事はわかっているのね」といったん受け止めた上で「Aの仕事について聞きたいんだけど、どこまでわかっているか確認していいかな? 」と細やかにコミュニケーションを進めるといいでしょう。
こういい換えてみたら?
「どこまでわかっているか確認していいかな?」
『<Z世代との壁>社員のやる気を失わせる上司の一言』(大野萌子/青春出版社)
あなたは冷静に伝えたつもりでも、部下には感情論に聞こえるているかもしれません。思わぬひと言で、イマドキの部下は速攻で病んでいきます。ここはぐっと冷静に、部下が素直に動ける言葉の言い換えを考えていきましょう。人間関係に円滑にする【言いかえ】といったら、大野萌子さん。これまでの大野さんの本でもお伝えしてきた、好かれるセリフに変える「言いかえ」のほか、上司世代が気づかぬうちにZ世代のやる気を失わせてしまう言葉の特徴、日々の積み重ねが重要な「話し方」や「伝え方」、部下のタイプ別対応法まで網羅しました。本書は部下を育てる言葉を、自分のなかでアップデートしていく本です。