デンソーウェーブと東京都交通局は11月13日、編成車両数やドアの数が異なる車種でも列車車両ドアに貼りつけたQRコードを読み取ることでホームドアの開閉制御が可能なシステムを共同で開発したことを発表した。

また、同システムを活用したホームドア制御の有効性を検証する実証実験を行った結果、貼付したQRコードを読み取ることでホーム進入から進出までの車両の動きを判定でき、ホームドア制御との連携が正しく行われることが確認され、その有効性が実証されたこともあわせて発表した。

QRコードを用いたホームドアの開閉制御技術

今回開発したホームドア開閉制御技術は、車両ドアのガラス部分に貼りつけたQRコードと、QRコード自体の横方向の動きを駅ホーム上部に設置したスキャナーで読み取り、車両ドアの開閉を検知するというもの。QRコードにはそれぞれの車種に合った位置のホームドアを開閉させるためのドア数や編成車両数の情報を格納しており、採用したQRコードは最大50%が欠損しても読み取れる新開発のQRコードで、ホームの照明や屋外などの照度のばらつきによる読み取りの確実性も向上している。

さらに複数カ所のドアにQRコードを貼りつけて検知することで、万が一QRコードの剥がれや個別のドアの異常などが発生した場合でも信頼性を確保できるようにしたという。

今後の展望として、今回の実証実験をもとに車両ドアの状態を検知する読み取り装置を1つのパッケージとして製作する予定だとしている。