トヨタ自動車は18日、燃料電池自動車(FCV)のコンセプトモデル「Fine-Comfort Ride」を公表した。電動車ならではの自由なレイアウトと水素をエネルギー源とする大電力量を生かし、「プレミアムサルーンの新しいかたち」として提案する。コンセプトモデル「Fine-Comfort Ride」は「第45回 東京モーターショー2017」(東京ビッグサイトで10月25日から開催。10月28日から11月5日まで一般公開)にも出展される。
コンセプトモデル「Fine-Comfort Ride」は、走行時にCO2や環境負荷物質を排出しない優れた環境性能と、3分程度の水素充填で十分な走行距離を得られる利便性に加え、その制作を通じてFCVのさらなる可能性を追求した。
エクステリアは、車両前方から中央にかけて上下左右に広がりを持たせ、後部にかけて絞り込んだダイヤモンド型キャビンを採用し、2列目シートの空間と空力性能を最大化している。電動車ならではの自由なレイアウトを生かしてインホイールモーターを採用し、タイヤの四隅配置やボディー下をカバーで覆うことによって、プレミアムサルーンにふさわしい高い走行安定性と静粛性も実現させた。
インテリアでは、クルマが単に移動するための「乗り物」ではなく、乗員に移動以外の価値を提供する将来のモビリティを具現化。自由な姿勢に調整可能なシートを中心に、エージェント機能やタッチディスプレイを配置することで、乗員は自由に情報へアクセス可能としている。シートレイアウトも自由に調整でき、「Fine-Comfort Ride」を「個の空間」としても「個×個のコミュニケーション空間」としても使用できる。
FCならではの利点として、高い静粛性とスムーズな走りに加え、水素をエネルギー源とする大電力量を生かし、車内の装備も充実させている。さらに約1,000km(JC08モード)の航続距離も実現した。