ナレッジの共有は重要だが、職種や業務内容によって追求すべき仕事の"コア"となる部分は異なる。企画を会話や会議によって考え出すことを専門とするゾーンと他社への提出用の企画書に推敲を重ね、念入りに作り上げるゾーンがパーティションもない隣席であれば、互いに効率的な業務遂行はできない。当然、一時的なものであれば、おたがいの時間を少々ずらすことで充分に事足りるものだ。円滑なコミュニケーションに勝るイノベーションの種の作り方は無いだろう。しかし、それが通常概念ではあり得ないほど常態化すれば、働き方を阻害してしまう。状況がひどければ残業も果てしなく伸びることになるだろう。

ICTを利活用したワークスタイル変革を自社でも実践、テレワークやダイバシティなどへの取り組みでの表彰実績も多いネットワンシステムズは6日、東急電鉄(東京急行電鉄)のサテライトシェアオフィスサービス「NewWork」の取扱を開始することを発表した。

NewWorkの店舗の一例(同社資料より)

東急電鉄が全国で展開する「NewWork」は、一枚のライセンスカードで全国すべての施設が利用可能になるシェアオフィスネットワーク。ライセンスカードをかざして、用途に合わせた席で仕事を存分にこなすことができる。公式サイトには各店舗情報も掲載してあるが、WiFiや複合機、店舗によってはフリードリンクも備わる。

ネットワンシステムズは、ITインフラからクラウドやネットワークにファイシリティと広くICTソリューションを提供しており、自社実践で培ったICTを用いたワークスタイル変革においても、多くのソリューションを提供している。VDI(Virtual Desktop Infrastructure)による仮想化、モバイルやユニファイドコミュニケーションを実現する数々のソリューションで働き方改革を支援している。

これらICTツールと東急電鉄の「NewWork」との組み合わせにより、"通勤が不要な在宅勤務"と"業務環境が整備されている職場勤務"という二つの環境を従業員に提供できるようになると同社はしている。カード一枚で手軽に利用できる空間と自社のテレワークに必要なICTがともに提供されることで、実践的なテレワーク環境の構築が期待できる。

同社はシナリオとして、

外出先・出張先で最寄りのサテライトオフィスを活用することで生産性を向上

育児中・介護中の方が自宅近くのサテライトで勤務することで、長時間通勤が不要に

自然災害・交通障害などで通勤が困難な場合でも、サテライトオフィス

を掲げており、ICTツールやワークスペースに加えて、自社の働き方改革実践のノウハウも交えて、顧客の働き方改革を強く支援していく。