NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とローム、沖創工の3社は10月2日、電池レス・配線レスの無線通信規格「EnOcean」に対応したセンサーや、豊富なAPIにより柔軟な設計が可能なIoT Platform「Things Cloud」を用いて、企業のIoT環境構築を簡単・迅速に実現するIoTソリューションの提供を開始したと発表した。
「EnOcean」は国際標準無線通信規格の1つで、光・温度差・振動などの微弱なエネルギーを集めて電気エネルギーに変換する「エネルギーハーベスト技術(環境発電技術)」を使用しているため、電池・配線・メンテナンスが不要という特長を持っている。
同ソリューションでは、IoT環境の構築に必要となるセンサーデバイスの選択から、IoT Platform、アプリケーション導入までを一元的に提供できるため、顧客は導入検討の時間を削減するとともに、高度なスキルがなくても、IoT環境構築までを容易に実現できるという。
具体例としては、会議室や建物における「温度」「湿度」「CO2濃度」「照度」「人の有無」などの環境状態を遠隔監視・管理して、空室の稼働効率向上や、オフィス環境の改善を通じた社員満足度向上を図ったり、業務用冷蔵庫の「温度」「湿度」「開閉状況」「照度」などを遠隔監視して、冷蔵庫の適切な温度管理や電力消費の適正化のみならず、故障時のダウンタイムを短縮したり、効率的な食品の衛生管理を行ったりすることができる。