東京電力グループのファミリーネット・ジャパンは9月20日、サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)へ向けた「スマートウェルネスシステム」の提供を開始すると発表した。
これによると同社は、2025年に団塊世代が後期高齢者となるなど超高齢化社会が進行する中、サ高住は、安否確認や生活相談サービスを備えた安心な住まいとして社会的に重要な役割を担っていると説明。
その一方で介護業界は慢性的な人手不足という課題を抱えており、限られたスタッフで提供サービスを維持していくためには業務の省力化が不可欠だという。
そのため同社は、これまでマンション向けインターネットサービスで培ったICT技術を活かし、サ高住を運営する施設運営者が、提供サービスの質を維持しながら業務負荷軽減を図れる仕組みを開発するに至った。
同サービスでは、居室に取り付けた各種センサー情報や水道の使用状況等を解析し、入居者の安否確認と在・不在状態を把握。「一定時間センサーが入居者の動静を検知しない」などの異常が発生した場合は、施設運営者の管理画面とスタッフの携帯端末へ通知する。
これらのメニューは、アイホン製インターホンをはじめ既導入設備と連携させることで、低コストでのサービス導入を実現。また、将来にわたり入居者の介護レベルに応じて、温湿度・離床センサーの増設など、見守り範囲をより広範囲で高精度に引き上げていくことも可能だ。
なお、同サービスのファーストユーザーとして、千葉県船橋市の「OUKAS(オウカス)船橋」での採用が決定しているほか、野村不動産ウェルネスが今後供給していくシニアレジデンスでの採用も予定しているという。