村式は6月23日、2016年度の経産省「飛び出せJAPANプロジェクト」のモデル事業として日本ーフィリピン間における実際の貿易決済に暗号通貨を導入した商取引プラットフォームの実証実験を行い、取引の迅速化とコストダウンに成功したと発表した。

ブロックチェーンと運営ノウハウを活用して、新たなインターネットサービス「&go(アンドゴー)」を開発し、自社事業としてグローバル展開することを目指す。まずは暗号通貨によって国際間の決済を行う際のコミュニケーションをサポートするビジネスプラットフォームの提供を開始。ベータ版を2017年8月に公開する予定だ。

&go実証実験では、ユーザーは、&goのサービスプラットフォームから、ユーザーが契約するBitcoin交換所に接続できる。そのため、Bitcoin交換所における国際間取引決済(当該交換所における決済はBitcoinによる決済のため、自国通貨を相手先通貨や基軸通貨へ変換)の遂行がスムーズになり、ビジネス決済に関わるさまざまな煩雑さが軽減する。&goのサービスプラットフォームは、複数のBitcoin交換所におけるレート変動のモニタリング機能を有している。適切なレートとなったタイミングでの交換指示が可能だ。ユーザーがネット上で決済プロセスをトレース可能で、取引の確実な着地を確認できる。

同社では、「&go」コミュニケーションサポートサービスを、従来の中央管理型データベース照合に変わり、オープンなP2Pネットワーク内の暗号化されたデータの繋がりが、情報の信用性を担保するというブロックチェーン技術の思想について、リアルな人間の繋がりそのものに応用するものと位置づけている。

将来的には、多くの中小企業や個人事業主などを援助している全国の地域金融機関などと提携し、「&go」コミュニケーションサポートサービスをてこに、日本と海外のビジネス交流を加速化させていきたいと考えているという。