DJIは5月24日、パームサイズの小型ドローン「Spark」を発表した。安定した飛行を実現する様々なセンサー、1080pビデオを撮影できるカメラを搭載。テイクオフ、撮影、着陸までの操作を、手を使ったジェスチャーだけで行うことが可能だ。同社はSparkを「全ての人のためのカメラ・ドローン (Camera Drone for Everyone)」と表現している。価格は499ドルから。6月中頃に出荷を開始する。日本のDJI Storeでは65,800円からとなっている。

ジンバルの性能が向上して揺れやブレのないビデオや写真を記録できるようになって、空撮や自撮りを楽しむためにドローンを購入する人が増えている。DJIは、誰でもドローンを飛ばせる「簡単」な操作と、ドローンを用いた撮影を楽しめる「ファン」をテーマにSparkをデザインした。

サイズは143×143×55ミリ、重さは300グラム。350mlのソーダ缶よりも軽く、大きなポケットならジャケットに入れて持ち歩けるぐらいコンパクトだ。

手の平の上に置いて飛び立たせると、自動的にジェスチャー・モードになり、ユーザーを認識してユーザーを追尾、モバイルデバイスを使わずに手の動きだけでSparkをコントロールできる(PalmControl)。たとえば、手のひらをSparkに向けて動かすと、動かした方向にSparkが移動する。手を振ると1メートルぐらいの距離でホバリングしていたSparkが3メートルぐらいの距離に離れ、指で四角形を作るとSparkが写真を撮る。両手を振ると、手の上にSparkが戻ってくる。

手のひらを向けながら手を動かして、ホバリングするSparkを移動させる

指で四角いフレームを作って撮影

Mavic Proにも採用されているFlightAutonomyシステムを搭載。24個のコンピューティングコア、カメラ、3D認識システム、IMU、GPS、ビジョンポジショニングシステムなどから成る同システムによって、Sparkは障害物を認識して自動回避し、地上が平坦ではない場所でも安定してホバリングする。飛行時間は最大16分 (無風状態)、ホバリング時間は同15分 (同)。最大4,000メートルまで上昇可能。スポーツモード時の最高速度は時速50キロだ。人や車などを自動追尾する「ActiveTrack」、モバイルデバイスの画面でタップした場所に自動的に飛行する「TapFly」をサポートする。

25ミリ (F2.6)レンズを備えたカメラは、1/2.3インチCMOSセンサーを搭載、有効画素数は12メガピクセル。1080/30pまでのビデオを撮影できる (最大ビデオビットレート: 24Mbps)。ジンバルはピッチとロールの2軸だが、UltraSmooth技術との組み合わせでブレやローリングシャッター現象を効果的に軽減する。

タップ1つでドローンならではのビデオ撮影を簡単に行える「QuickShot」という機能を備え、以下の4つの動きをサポートする。

  • ロケット: 被写体の上を飛行し、カメラを下向きに被写体を捉え、撮影しながら真上に上昇
  • Dronie:被写体を捉えて撮影しながら斜め上に上昇
  • サークル:被写体を中心に、周囲を旋回しながら撮影
  • らせん:被写体を中心に、周囲を旋回しながら上昇して撮影

Sparkの同梱物は、プロベラ、バッテリー、充電器、Micro USBケーブル、ケースなど。送信機は含まれない。送信機、予備プロペラ、プロペラガード、予備バッテリー、バッテリー充電ハブ、ショルダーバックなどがセットになった「Spark Fly Moreコンボ」は699ドル (91,800円)。送信機やプロペラなどは単体のアクセサリとしても販売される。