左からFROGMAN氏とダイアン・ネルソン社長

Flashアニメ作品『秘密結社鷹の爪』が、2017年秋公開を予定している劇場版最新作で、スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンやジョーカーなど世界的に有名な「DCコミックス」のキャラクターを抱えるDCエンターテイメントとコラボレーションすることが明らかになった。

低予算Flashアニメの金字塔として知られる同シリーズと、ハリウッドで数多く映画化されてきた世界的なヒーローを擁するDCエンターテイメントの異例のコラボレーションは、3月2日に開催されたDCエンターテイメントのプレゼンテーションで発表された際にも会場を騒然とさせた。同社のダイアン・ネルソン社長は、今回の試みを"予測不能なプロジェクト"という言葉を添えて紹介。「ハリウッドと鷹の爪との素晴らしいタッグの結果を楽しみにしています」と期待を寄せた。

『鷹の爪』を手がけるFROGMAN氏は「どうして私なのか? なぜ他所のスタジオにしなかったのか? いまだ私はだまされている気がしてならない。DCスーパーヒーローズと鷹の爪団の奇跡の格差コラボ。身に余る光栄であることは疑いようがない。しかし、DCキャラなら他にもたくさん選択肢があったろうに! かくなる上は、いまだ誰も見たことのない英雄譚を描いて見せよう! そしてこれを見た人にこう言わせよう! 『うわぁ、ヤベェ、これ!』と」と意気込みを語った。

今回のコラボについて、アメコミに詳しいライターとして知られる杉山すぴ豊氏は、「例えば『ダークナイト』が好きな人もいれば『レゴ・バットマン』もウケている。だからどんなバットマンモノがあってもOKでその魅力はブレないわけですが、さすがに今回は驚きました(笑)。でもバットマンってペンギンや梟の法廷団という名の人気ヴィランがいて"鳥"にまつわる名作多し。今回はその名も"鷹の爪団"ですからこれはもう傑作!?」と戸惑いつつも分析している。

『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』あらすじ

2017年、東京。なぜかシェアハウスに住むジョーカーとハーレイ・クインを訪ねる男、ペンギン。彼らの目的は鷹の爪団だった。彼らの仲間、天才博士レオナルドが開発した秘密兵器を奪い、汚くお金を稼ぎ、その資金で映画を作ろうとしていたのだ。
映画の主人公は、兵器で身長600メートルに巨大化されたシン入社員!! 無駄な動きが多いシン入社員が暴れ始めたら街は壊滅する。ジョーカーたちを追ってきたスーパーマンやワンダーウーマンなどが所属するスーパーヒーローチームのジャスティス・リーグと共闘して戦うことになった鷹の爪団。しかし、ジャスティスリーグの派手なアクションシーンは、途端にバジェットゲージが蒸発し、画面が雑になる問題が発生!
このままでは、ジョーカーたちを倒せない。こうなったらジャスティス・リーグの仲間たちから離れアメリカにいるあの金持ちで暗いヒーローに資金援助してもらおう! そう、バットマンだ! 果たして気難しいバットマンの説得は成功するのか? 日和見なDXファイターや新キャラ"吉田ジャスティス・リーグ"も交えて物語はクライマックスを迎える。予算の都合で途中で終わり、次回作に持ち越してしまうのか、巨大シン入社員は撃退できるのか?

吉田ジャスティス・リーグ

あらすじによると、本作では劇場版『鷹の爪』でおなじみの、映画予算の残量を示す"バジェットゲージ"も登場するようだ。さらに一連の流れは、映画の予算がその作品の魅力にどう影響するのか、またはそれは関係ないのか、といったことについてのメッセージになっているようにも思える。果たして映画はどんな結末を迎えるのか。

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