中国ファーウェイと米Oracleは2月6日(中国現地時間)、電力IoT分野におけるエコシステム・パートナーシップに合意したと発表した。両社は今回の合意に基づき、両社の公共業界向けアプリケーションなどのマーケティングと販売で協力していく。

調印式の模様

具体的には、ファーウェイの「AMI(Advanced Metering Infrastructure)ソリューション」と、Oracleの公益業界向けメーターデータ管理アプリケーション「Oracle Utilities Meter Data Management(MDM)」および、スマートグリッドネットワークを統合するためのアプリケーション「Oracle Utilities Smart Grid Gateway(SGG)」などの公益業界向けアプリケーション製品「Oracle Utilities」および関連製品のマーケティングと販売で協力していく。

また、ファーウェイのICT製品やソリューションを利用しながら、オラクルが強みとする公益業界分野の研究開発/導入/アウトソーシング・サービスとも連携を図りつつ、ユーザー企業のニーズに応えるべく今後も協力していく予定だ。

こうした協力体制の下で、エンド・トゥ・エンドのAMIソリューションを電力会社に提供し、顧客体験や事業運営における効率の向上と、省エネルギーおよび二酸化炭素排出量の削減の実現を支援していく。

ファーウェイは、サービス・パッケージとしてAMIソリューションを提供する。同ソリューションは、Oracle Utilities MDMやOracle Utilities SGGのほか、公益企業向け顧客情報管理アプリケーション「Oracle Utilities Customer Care and Billing(CC&B)」と連携してメーター・データ取得システム(Meter Data Acquisition System)やユーザー企業側のシステムに対応することで、スマート・メーターや通信ネットワーク、ヘッドエンド・システム(HES)を管理できるとしている。

すでに両社は、オープン・アーキテクチャに基づいた標準的なテクノロジーを使用して、ファーウェイのAMIソリューションのHESとOracle Utilities MDM及びOracle Utilities SGGの結合テストを完了している。

Oracle Utilities MDMは、遠隔スイッチやデータイベントアクセス、メーター疎通確認に対するメーターコマンドの包括的な管理を実現するという。このOracle Utilities MDMとファーウェイのHESを連携させることで、スマートメーター実装や遠隔操作、電気窃盗や電力品質に関する分析などにおける最適化が可能になるとしている。