NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は12月6日、米国においてデータセンター関連サービスを提供するグループ会社 RagingWire Data Centers(RagingWire社)を通じて、約164億円を投じ、「バージニア アッシュバーン 3(VA3)データセンター」の建設を開始すると発表した。

NTT Comは、米国において11拠点のデータセンターを提供中で、RagingWireは、そのうち東海岸のバージニア州アッシュバーンに2拠点、西海岸のカリフォルニア州サクラメントに3拠点のデータセンターを展開中。さらに、2017年6月の提供開始に向け、中西部に「テキサス ダラス 1(TX1)データセンター」(第1棟サーバルーム面積約1万1400平方メートル)を建設中だが、今回、東海岸における顧客の需要に継続的に応えるため、米国でもトップクラスのデータセンターが集結した東海岸バージニア州アッシュバーンに取得済の約31万平方メートルの敷地において、第1棟目のデータセンターとして、サーバルーム面積約1万400平方メートル(4500ラック相当)のデータセンターを、2017年12月より、順次提供開始予定。これにより、米国においてNTT Comが提供するサーバルーム総面積は約7万4700平方メートルに拡大する。

「バージニア アッシュバーン 3(VA3) データセンター」と今後の拡張イメージ

バージニア州北部は、高信頼かつ低価格な電力、州の税制優遇、ハイウェイや空港などの充実した社会基盤、豊富なネットワーク接続環境がそろっており、米国でもトップクラスのデータセンターが集結しているエリア。ワシントン・ダレス国際空港から車で約10分の利便性の高い立地にあり、総電力供給容量16MWを誇る、地上2階建てのデータセンター専用ビルにて、「Nexcenter」ブランドの下、コロケーションサービスを提供する。

データセンターは、「Nexcenter」が定める300項目以上のグローバル統一設備・運用基準に準拠し、電力・空調・通信設備の冗長化に加え、テロにも強い強固なセキュリティを提供。また、電力供給設備の冗長構成は、RagingWireが特許取得済の2N+2アーキテクチャをさらに進化させ、顧客システムや予算に合わせて、N+1、N+2、2N+1、2N構成など、さまざまなオプションを提供する。必要なスペースや電力は、顧客のシステム拡張に柔軟に対応して、モジュラー化されたスペース単位でタイムリーに提供される。

RagingWireは、電気設備、空調設備や通信設備などの構築・運用を自社で対応可能なライセンスを保有し、専門の主任技術者を多数擁していることから、より高品質な設備を低コストで顧客に提供可能。

さらに、クレジットカード業界のグローバルセキュリティ基準である「PCI DSS」、米国連邦情報セキュリティマネジメント法に基づく情報保護ガイドライン「FISMA」や米国医療情報保護ガイドライン「HIPAA」に準拠するほか、「SSAE16/ISAE3402」による内部統制に関する有効性証明書を取得予定となっており、各種認証に準拠した安全かつ柔軟な運用サービスを提供する予定。