NTTコムウェアは11月30日、同社が2011年から提供しているクラウド型のソフトウェア開発環境『DevaaS』(Development as a Service)をDevOpsに対応させ、『DevaaS 2.0』として、2017年6月30日から提供すると発表した。
また、同社の社内のデータセンター向け統合運用システムとして開発を進めてきた『SmartPIER』を外販し、SaaSサービスとして2017年5月から提供することもあわせて発表した。
『DevaaS』ではこれまで、開発に必要な仮想デスクトップ、開発管理サーバ、試験サーバ、セキュリティをクラウドサービスとして提供してきた。このサービスはウォーターフォール型の開発には適していたが、頻繁なサービス改善に向け、迅速な開発、検証、商用環境の連携が求められるDevOps環境には向いていなかったという。
そこで今回、ソフトウェア変更に応じて自動的に試験環境や本番環境へのリリースを行うオープンソースのCI/CDツールを新たに提供して工程を自動化し、リードタイムの短縮と効率化を目指す。具体的には、 CI/CDサーバおよび試験サーバ上のCI/CDツールをDocker上で連続して稼働させるようにし、自動ビルド、自動デプロイ、自動試験、自動リリースを可能にしたほか、ツールを自由に選択できるようした。
また同社は、12月1日に「DevOpsサービスセンター」を新たに発足させ、支援するツールの導入と評価、人材育成を行い、企業のDevOps導入をサポートしていく。
『SmartPIER』 では、データセンターの入館申請やノードモニタといったデータセンターの運用ポータル機能から、IT資産管理や脆弱性対応といった一連のIT運用管理機能を2017年5月からSaaS型で提供する。
また同社は『DevaaS 2.0』と『SmartPIER』の発表にあわせ、トライアルユーザを募集。トライアル実施期間は2016年12月1日~2017年3月30日までで、トライアル実施期間は3カ月程度。
NTTコムウェア 代表取締役社長 海野忍氏は、同社の今後の取り組みについて、来年創立20周年を迎えるにあたり改革を計画中で、新しいコムウェアを目指すとした。具体的には、これまでのNTTグループのCIO補佐役に加え、SIerからビジネスパートナーへの転換を図り、これまでの人月型からサービス提供型に移行するという。
ビジネスパートナーとしては、BtoBおよびBtoCサービス事業を営む企業にソリューションを提供するほか、注力技術であるAI/IoT/ビッグデータうやビジネスモデルを掛け合わせ新たな事業創出を行うBtoBtoX(B or C)を行っていくという。