Jストリームは11月14日、同社のCDN(Content Delivery Network)サービス「J-Stream CDNext」上で、動画配信プロトコル「MPEG-DASH」におけるハイブリッドキャストを使った動画配信実験を実施すると発表した。実施期間は、11月14日から12月31日まで。

MPEG-DASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)は、マルチデバイス向けにHTTPプロトコルを使った動画配信プロトコルの国際標準規格。また、ハイブリッドキャストは、放送波の中にインターネット上のコンテンツの取得を指示する制御信号を組込み、テレビ放送と、HTML5で記述されたWebコンテンツとの融合を可能にする次世代放送サービス。

今回の実験では、複数の符号化方式やさまざまなビットレートで2K/4K動画を配信し、イベントメッセージ信号による受信機制御や、デジタル著作権管理技術DRM(Digital Rights Management)を施した実際の商用サービス環境に近い実験環境において、市販受信機での再生を検証する。放送と通信の連携サービスであるハイブリッドキャストは、IP経由で動画配信するためにも重要な放送技術として位置付けられており、Jストリームは、今回の実験で得られた結果や課題を、ハイブリッドキャストに関連する新しいサービスの事業展開に役立ていくとしている。

IPTVフォーラムが策定した2種類の符号化方式「H.264/MPEG-4 AVC」、および「H.265/MPEG-H HEVC」における市販受信機での再生テストを行う。MPEG-DASHプレイヤーは「dashNX.js」を使用し、DMRはJストリームのDRMサービス「SecureCast Plus」のMicrosoft PlayReady DRMを使う。

Jストリームは、今回の実験で得られた結果や課題を、ハイブリッドキャスト関連する新サービスの事業展開に役立てるとしている。