マピオンは29日、研究開発の情報発信サイト「マピオンテックラボ」を開設。同サイトでの活動第一弾として、「ベクター地図」β版を公開した。

「マピオンテックラボ」

「ベクター地図」β版

同社は、1997年にインターネット地図サービス「Mapion」を提供開始して以来、地図や位置情報に関する技術開発・研究開発を続けてきた。近年、地図や位置情報は個人が利用するインターネット地図のみならず、マーケティングや物流など企業での活用も進んでいるという。

そうした時代背景を受け、今後さらに多様化するとみられる位置情報関連サービスへのニーズに対応するため、技術やノウハウの情報発信、新技術の検証などを行っていく場として、このたび「マピオンテックラボ」をオープンした。

第一弾企画として発表された「ベクター地図」β版は、画像として配信される地図(ラスター地図)ではなく、地図を構成するポイント(点)やライン(線)、ポリゴン(面)の座標と属性データがサーバより配信され、クライアント(ブラウザやスマートフォンアプリ)上で画像として描画して表示する地図だ。

「ベクター地図」では、自然な回転や鳥瞰表示に加え、様々な解像度の端末において鮮明な地図表示が可能。また「道路」や「建物」、「記号」といった地図上の特定レイヤに対して表示・非表示を切り替えたり、色・透明度・輪郭の太さといったスタイルを動的に変更したりすることが可能だ。

そのほか、距離の測定や、地図上の文字が1.5倍で表示される「でか文字」機能など、同社独自の機能も体験できるという。

なお、地図サービス「Mapion」など多くのサービスでは現在ラスター地図を採用しているが、今後は様々なサービスに対して、ベクター地図の展開を検討していくとのこと。