東芝のグループ会社である東芝 インダストリアルICTソリューションは10月27日、次世代ものづくりソリューション「Meister」シリーズの新サービスとして、IoTとサイバーフィジカルシステム(実世界の事象をセンサネットワークなどを通じてデジタル上に再現したものに対し、大規模データ処理技術などを駆使して分析・知識化することで、最適な情報や解決策を創出する仕組み)を活用した装置遠隔監視・モニタリングクラウドソリューション「Meister Visualizer Suite for O&M」の販売を開始した。

「Meister Visualizer Suite for O&M」の概念図

新ソリューションは、製造装置の使用局面におけるIoTデータと構成情報、保守履歴、保守に関する文書などのライフサイクルデータを統合しており、見える化することで迅速な保守対応を可能とし、装置の停止時間を極小化するという。

また、製造工程における各装置の稼働状況や、仕様・部品構成、保守履歴などの装置に関連する情報を集約し、ワンストップで装置管理者に提供することで、装置の遠隔監視をサポート。これにより、故障の予兆を検知し、異常発生時には迅速な関連情報を収集することで、早期復旧を可能にするという。

主な特徴として「オールインワンのパッケージで提供」「製品に関連するさまざまな情報を集約」「リアルタイムでの異常検知と迅速な対応」の3点を挙げている。オールインワンのパッケージでの提供についてはデータ収集から蓄積、視覚化までを行うクラウドサービスとして、装置の遠隔監視に必要な機能を提供し、システム構築期間の短縮を可能としている。

また、製品に関連するさまざまな情報を集約に関しては、付属しているものづくり情報プラットフォーム「Meister DigitalTwin」上に稼動状況や機器構成・部品交換履歴などの関連情報を集約。地図画面、装置監視画面、機器構成・部品交換履歴画面、KPI表示画面などにより、異常発生時の適時適切な判断、迅速な対応をサポートするという。

さらに、リアルタイムでの異常検知と迅速な対応ではエッジコンピューティングを実現し、現場に近い場所でのリアルタイムなアクションを可能とし、現場での異常検知や異常の予兆検知、それに対応した素早いアクションをミリ秒単位の高速処理で行うほか、必要な情報のみをクラウドに送信することで通信量の削減にも貢献するとしている。価格は初期導入費用が300万円~、月額費用が90万円(デバイス10式、データ容量150GB、同時接続ユーザー5人分)~。