日立ソリューションズは7月7日、PCや記録メディア、ファイルサーバ上の機密データを暗号化する「秘文 Data Encryption」の最新版を8月31日から提供開始すると発表した。価格は、いずれも税別で買取ライセンスが1万円/クライアント、年間利用ライセンスが5000円/クライアント。

「秘文 Data Encryption」最新版の特徴

最新版では、従来の盗難・紛失や内部不正などに加え、増加傾向にある標的型攻撃による情報漏洩の脅威にも対応範囲を拡大。最新版の最大の特徴は、「秘文 Data Encryption」で暗号化した機密データに対して、安全性が確認された正規のプログラムだけアクセスを許可して復号し、マルウェアなど安全性が確認できないプログラムからのアクセスを禁止する点。

これまで、正規のPC利用者だけに機密データへのアクセスを許可し、そうでないPC利用者にはアクセスを禁止してきたが、最新版ではPC利用者だけでなく、プログラムに対しても正規のプログラムかそうでないかの識別を行うことで、機密データへのアクセスを制御する。

また、正規のプログラムが悪用された場合にも機密データへのアクセスを禁止することも最新版の特徴だ。標的型攻撃ではRAT(Remote Access ToolまたはRemote Administration Tool:バックドア型のマルウェア)などのマルウェアにより、OSのコマンドやスクリプトなど正規のプログラムが悪用される事例も出てきていることから、最新版は正規のプログラムであっても、その起動元プログラムの安全性が確認できない場合は機密データへのアクセスを禁止し、復号させないことを可能としている。