富士重工業は5日、2012年2月の発表以来となる大幅改良を施したスバル「BRZ」を8月1日から販売開始すると発表した。パワーユニットからシャシーまで全性能を進化させ、走行性能を飛躍的に向上させている。2016年秋に最上級グレード「GT」を発売し、7月7日に「GT」をベースとした特別仕様車「Yellow Edition」の先行予約を開始する。
スバル「BRZ」は、FRレイアウトと水平対向エンジンを組み合わせた「超低重心パッケージング」を採用し、誰もがクルマを操る愉しさと喜びを感じる事のできるスポーツカー。今回の大幅改良で、パワーユニットはエンジン本体と吸排気系を改良するとともに、シリンダーヘッドとブロック結合部の剛性を強化し、最高出力5kW(7PS)・最大トルク7Nm(0.7kg・m)の向上を果たした。ファイナルギア比を変更したことにより、全域での加速性能も向上させている。
ボディ全体の剛性も強化し、足回りはコイルスプリングのバネ定数変更、ダンパー内部構造及び減衰力変更、リヤスタビライザー径の変更などを行い、操舵応答性と操縦安定性、乗り心地を大幅に向上。これまで以上にしなやかで上質な乗り味を実現した。
エクステリアでは、航空機のウィングチップ(翼端板)をモチーフにした新デザインのバンパーや、すべての光源にLEDを使用したヘッドランプとリヤコンビランプを採用。スポーツカーとしての低いフォルムをより強調するとともに、フェンダーガーニッシュや17インチアルミホイール、リヤスポイラーも新デザインを採用することで、全体の質感を向上させている。
インテリアは、インストルメントパネル、ニーパッド、メーターパネルバイザーにレザー調素材を新たに採用し、随所にレッドステッチを施している。ステアリングホイールは、小径化と断面形状の最適化を行った新デザインとなり、高触感革を使うことで操作性とグリップ性を向上。メーターパネルに4.2インチマルチインフォメーションディスプレイを新たに採用したほか、ヒーターコントロールパネルやドアスイッチパネルをカーボン調とすることで、走りのマインドを高める上質なインテリアを実現した。
スバル「BRZ」の価格は243万円~302万9,400万円(税込)。「BRZ」の持つ走りのポテンシャルを最大限に高めるべく、「bremboブレーキ」「SACHSダンパー(ZF製)」を採用した最上級グレード「GT」の発売を2016年秋に予定しており、さらに「GT」をベースとした特別仕様車「Yellow Edition」(100台)の先行予約を7月7日から開始する。