米航空宇宙局(NASA)が国際宇宙ステーション(ISS)に設置した“膨らむ小型居住棟”「BEAM」に6日、宇宙飛行士が初めて入室して室内の点検などをした。

写真 BEAM内で作業をするウィリアムズ宇宙飛行士(NASATV提供)

NASAによると、 ISSとBEAMの間の大きな扉(ハッチ)を開けてBEAMに入ったジェフ・ウィリアムズ宇宙飛行士は室内の空気を採取したり機器類を点検するなどの作業をし「中は新鮮に見えた。寒かったが内壁が凍結した様子はなかった」などと地上の管制官に報告した。

NASAはこうしたタイプの居住棟が将来、宇宙で人間が一定期間滞在する「宇宙ホテル」として使えるかどうか判断するために約2年かけて耐久性などを調べる。 BEAMは直径約3メートル、長さ約4メートルのたる型。素材は軽量の合成繊維で地球から運び出す際は小さく折り畳んだ形にし、宇宙空間で居住用に大きく膨張できるのが特長。必要に応じて宇宙飛行士がISSから何度でも簡単に出入りできる。NASAは、日本時間5月28日夜から29日未明にかけて折り畳み式小型居住棟に空気を注入、膨張させて居住空間にする作業を実施、成功した。

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