声優の水瀬いのり

都内・東京芸術劇場にて25日、「日本映画批評家大賞」の授賞式が開催され、劇場アニメ『心が叫びたがってるんだ。』(2015年)で主人公・成瀬順を演じた声優の水瀬いのりが新人声優賞を受賞した。

檀上に登場した水瀬は、「声優でありながら、今回の映画では、声が出せないという難しい役どころでした。10代の最後にプレッシャーのある役。映画を通して難しい役を乗り越えることができ、胸を張ることができる作品になりました。これからもたくさんの方に、声優というお仕事とアニメーションのすばらしさを伝えられたら」と喜びを語った。

本作は、長井龍雪監督、脚本の岡田麿里氏、キャラクターデザインの田中将賀氏が『とらドラ!』(2008~2009年)、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(以下『あの花』)シリーズに続いて、再びタッグを組んで製作されたオリジナルアニメ作品。『あの花』と同じく秩父を舞台に、幼少時のトラウマからうまく言葉が話せなくなった順ら高校生を中心として心の傷や葛藤など、自分自身の姿に真正面から向き合いながら、人と人との絆などを描いた。興行面では、累計興行収入11億2,000万円、累計動員82万人を記録している。