説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『正直、内蔵辞書っていらなくないですか?』という質問に答えます。

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ははあ、iOS内蔵辞書を使う機会が少ないのですね? 確かに、調べたい言葉を手入力するのならば、WEB検索してWikipediaあたりを参照したほうが情報量は多いですからね。メールやWEBなど画面に表示された言葉でもないかぎり、敢えて内蔵辞書で調べようとは思わないかもしれません。

画面に表示されていない単語を調べるときには、単語をソフトウェアキーボードで手入力しなければなりませんが、内蔵辞書は入力した単語を範囲選択してメニューの「辞書」をタップする、という手順を踏まなければなりません。一方、WEB検索は単語を入力したその場でソフトウェアキーボードの「検索」ボタンをタップするだけでよく、範囲指定の必要がありません。この手間を考えると、WEB検索で調べものするようになるのは自然なことです。

しかし、日本語辞書は「スーパー大辞林」を採用するなど、iOSに内蔵されている辞書の信頼性と網羅性はかなりのレベルです。英語辞書は「New Oxford American Dictionary」、日本語-英語の辞書は「ウィズダム英和辞典」と「ウィズダム和英辞典」ですから、ちょっとした電子辞書レベルの語彙量があります。「Apple用語辞典」というコンピュータ関連の用語を収録した辞書まで用意されています。

内蔵辞書が不要な場合は、いつでも削除できます。辞書画面を表示し、画面左下にある「管理」をタップ、現れた画面で不要な辞書を左方向へフリックすると「削除」ボタンが現れるので、これをタップします。再び必要になった場合は、雲ボタンをタップすればAppleのサーバからいつでも無料でダウンロードできます。

とはいえ、内蔵辞書のストレージ消費量はたかが知れています。Apple用語辞典を例にすると、約33MBほどです。写真やビデオが消費する量に比べれば、ほんのわずかです。よほどストレージの空きが不足した場合でもないかぎり、敢えて削除する必要はないでしょう。

内蔵辞書は管理画面から削除できますが、ストレージ消費量はたかが知れています