東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道は21日、東武鉄道の新型特急車両500系による野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線への乗入れを発表した。500系は2017年春に導入予定で、東武スカイツリーライン浅草駅から会津田島駅まで直通することが決定した。

新型特急車両500系の走行イメージ(画像はすべて東武鉄道提供)

新型特急車両500系の製作会社は川崎重工。奥山清行氏率いる「KEN OKUYAMA DESIGN」が車両デザインを監修する。特急列車のさらなる利便性向上を目的に、「さまざまな運行形態で運用可能な速達性と快適性を持った特急列車」のコンセプトで開発され、両運転台ともに併結可能な構造(中央貫通方式)の3両固定編成を8編成(計24両)導入。東武スカイツリーライン、伊勢崎線、日光線、鬼怒川線などで運用される予定だ。

野岩鉄道会津鬼怒川線は1986年に開業し、同時に東武鉄道との相互直通運転を開始。1990年に会津鉄道会津田島駅まで電化され、3社直通電車の運転が開始された。現在、浅草~東武日光・会津田島間を中心に快速・区間快速が運行されており、下今市駅などで併結・分割を行う。新型特急車両500系も途中駅で併結・分割を行えることから、「目的地に合わせたシームレスなご利用が可能」とされている。

新型特急車両500系の外観・内観イメージ

新型特急車両500系が会津田島駅まで直通することで、川治温泉、湯西川温泉、塩原温泉といった日本有数の温泉地を持つ野岩鉄道沿線、裏磐梯や大内宿、鶴ヶ城など魅力ある観光スポットを有する会津エリアが首都圏からの目的地に加わる。これらの観光地へのさらなる誘客を図るとともに、「交流人口増加による、栃木・福島エリアの活性化の一助となることを目指します」(東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道)とのこと。