東レはこのほど、創業地である滋賀事業場(滋賀県大津市)に新たな研究拠点として「未来創造研究センター」を整備すると発表した。2019年12月の竣工を予定している。

新研究拠点は、未来創造型研究の中枢としてアイデア創出機能を設ける延床面積7600m2の「融合研究棟」と、そのアイデアに基づいた開発品の試作・評価・実証を推進する同9200m2の「実証研究棟」の2棟で構成され、総延床面積は約1万6800m2を計画している。

完成予想図

また、国際会議場、展示・デモエリア、オープンラボなどのイノベーション・ハブ機能を設置することによって、多様な分野のアカデミアや重要パートナーとの交流・融合・連携による戦略的オープンイノベーションを促進し、東レ独自の材料・技術を核とする最先端技術の融合を推進する。

東レでは、成長分野・地域における事業拡大をグローバルに推進していくため、国内外の生産・販売拠点と連携した研究・技術開発を展開しており、今回の新研究拠点の整備は創立90周年記念の一環として実施。滋賀事業場の旧中央研究所建屋を中心とする既存施設を刷新し、グローバル研究のヘッドクォーターとしての機能拡充を図る。

具体的には、独自の高分子技術によるファインポリマー&ナノファブリケーションや、シミュレーションを駆使したコンピュータ&マテリアルサイエンスの融合により、先端医療、新エネルギー、分離システムなどグリーンイノベーション・ライフイノベーション分野における先端材料・デバイス・システムの創出に取り組み、人の暮らしを豊かにするR&Dを推進、強化していく。