野村総合研究所(NRI)は4月7日、株式市場におけるブロックチェーン技術の活用に関する実証実験の第二弾を2016年4月から6月末まで実施すると発表した。

今回の実証実験では、証券市場への適用を目的に、日本取引所グループと共同し、その有用性と課題を評価する。NRIは、社外の多様な企業や金融機関とのパートナーシップを通じて新しい価値を創出する「オープンイノベーション」を推進しており、その一つとして2015年10月から、野村證券と共同で実証実験を行っている。

実証実験では、ブロックチェーン技術を用いて、国内株式関連情報の管理機能強化を目的とするプロトタイプを構築し、ブロックチェーンの特徴である高い改ざん耐性と情報分散性を生かし、株式関係の情報を改ざんが困難な形で管理できるとともに、関係者間で照合業務を不要にできることを確認した。

今回はさらなるオープンイノベーションの推進のため、前回の実証実験で得られた成果を活用して実施する。なお、ブロックチェーン技術の開発・実装に際し、前回の実証実験に引き続き、カレンシーポートの協力を得る。

適用要件の検討については、野村證券、SBI証券、三菱UFJフィナンシャル・グループを含む複数社が参加し、多様な観点からの探索を予定している。