日本レジストリサービス(JPRS)は3月28日、JPドメイン名の登録管理業務に関する2015年の年次報告書「JPドメイン名レジストリレポート2015」を公開した。
同レポートは、インターネット社会の基盤を支える高い公益性と競争力が必要とされるドメイン名の登録管理業務について、JPドメイン名のレジストリ(登録管理組織)であるJPRSが、その活動内容を広く一般に公開することがインターネットの一層の健全な発展に資することになるとの考えに基づき、2004年より毎年公開しているもの。
JPRSの2015年の取り組みとしては、2015年1月に登録者が意図しないドメイン名関連情報の書き換えを防ぐ「レジストリロックサービス」の提供を指定事業者向けに開始、ドメイン名へのさらなるニーズに対応するため、属性型JPドメイン名の登録対象組織の拡充などを行ったことが挙げられている。
また2015年は、ドメイン名登録情報の不正書き換えによるドメイン名ハイジャックやDNSの仕組みを悪用したDDoS攻撃など、DNSの安定運用を脅かすインシデントが引き続き発生し、緊急対応度の高い深刻なDNSソフトウェアの脆弱性が見つかった。これらに対し、JPRSは関係組織と連携しながら概要説明や対策などの注意喚起を行ったとしている。
同レポートによると、2016年1月1日時点で、JPドメイン名全体の累計登録数は1,410,247件となり、1年間で22,746件の増加となったという。JPドメイン名の累計登録数の内訳は、汎用が67.6%、属性型・地域型が31.6%、都道府県型が0.8%。