女優・土屋太鳳がアルペンスキーに初挑戦しているWOWOW連続ドラマ『カッコウの卵は誰のもの』(3月27日スタート/毎週日曜22:00~)のメイキング映像が14日、公開された。
本作は、"スポーツ遺伝子"を持ち、トップスキーヤーを目指すヒロイン・緋田風美(土屋)の出生の秘密をめぐり、さまざまな人間の思惑が絡み合う医科学系ヒューマンサスペンス。土屋のほか、"スポーツ遺伝子"の秘密をにぎる風美の父親・宏昌役の伊原剛志らも出演する。
例年より降雪量が少なく進行に難を極め、3月中旬のクランクアップまで雪山での撮影は約1カ月以上に及んだ。スキー検定2級を取得している土屋だが、普通のスキーと本作でのアルペンスキーでは使う筋肉が違うことを体感。撮影の合間はトレーニングに励み、万全の状態で臨んだ。
風美がアスリートとして抱える責任の大きさを、「(2015年の連続テレビ小説)『まれ』の主演が決まった時と似ている」と話す土屋。演出面について、メガホンを取る耶雲哉治監督は「ドラマに必要なのは『風美』という一人の人間全体のキャラクター造形であって、スキーはあくまでその中の一つの要素です」と断言し、「スキーシーンにおいても『スキー指導』をするのではなく、『風美という人間の演出』になるよう」心がけたという。
一方で、「演じる役者さんが実際にスキーができるかどうかで『風美』の表現の幅が大きく変わってくるのも事実」と説明。人間としての感情表現と、アスリート的なスキーも両方できる女優はなかなかいないとした上で、「土屋さん以外にはこの『風美』は考えられなかった」と絶賛する。また、土屋は人間的な場面とスキーの場面のどちらにおいても、「いつも全力投球で見事に応えてくれました」と明かし、「真摯に役柄に向かう姿勢にはわれわれスタッフも襟を正させられましたし技術的に新たな挑戦も可能にしてくれました」と太鼓判を押した。
公開されたメイキングは、そんな土屋演じる風美が自身のタイムを縮めるため、スキー練習に励むシーン。氷点下の寒さの中、ショッキングピンクのレース用ユニホームに身を包み、真っ白なゲレンデで何度もテイクを重ねて撮影された。最初は慣れないアルペンスキーから、滑り降りてゴールに入る際に思わず手をついてしまう姿も見られたが、スタッフらのアドバイスから、その腕はどんどん上達。最後には、滑り終わった後に山の上の方を見るようにと演技面での指導も入ってくるなど、成長する様子も見られる。