俳優の小泉孝太郎が9日、東京・阿佐ヶ谷駅前で行われたテレビ東京系主演ドラマ『警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~』(15日スタート、毎週金曜20:00~20:54)の会見に出席し、世間知らずの"KY"刑事という役柄に「救われた気持ちはありますね」と胸をなで下ろした。
同作は、富樫倫太郎の小説『生活安全課0係 ファイヤーボール』を映像化するもの。問題ありの人材が集まり、何人いても役に立たないという意味で"ゼロ係"と揶揄(やゆ)される、警視庁杉並中央署の「なんでも相談室」に、キャリア警視だが世間知らずの"KY"刑事・小早川冬彦(小泉)が異動し、問題児たちとの化学反応で、さまざまな難事件を解決していくという痛快劇だ。
昨年末は、TBS系『下町ロケット』で悪役を演じた小泉。そこでのわずか1カ月の出演で「『小泉さん、好青年ですね』という声が崩れ落ちてしまった」と嘆き、「今回は空気の読めない役。前回とは本当にキャラクターが違うところで、救われた気持ちはありますね」と感謝の言葉を語った。
今作では、周囲のキャラクターが、小泉が『下町ロケット』で演じたような"嫌な人間"だらけ。会見に同席した、ゼロ係の事務職・本条靖子役を演じる安達祐実は「初めてのおつぼね役。かなり嫌な感じの役です」、刑事課主任・古賀祐介役の手塚とおるも「安心してください、嫌なやつです」、そして副署長・谷本敬三役の石丸謙二郎は「嫌なやつの総本山です」とあいさつした。
石丸は、小泉が演じる"KY"ぶりを紹介。「彼はフリーです。勝手に入ってきてしゃべって、ふっといなくなって、ムカッとするんですよ!」と訴え、「それを叱り飛ばしてるんだけど、そのうちドラマの最中に青筋が切れるんじゃないかと思ってるよ!」と、話しながらイライラ度が上がってきた。さらに「君のおかげで声がつぶれそうなんだよ。ある番組(『世界の車窓から』)でナレーションやってるんだけど、(そこでの声が)かれてたら、彼のせいです」と笑わせた。
小泉とバディ役を組むベテラン刑事・寺田寅三役の松下由樹は、小早川に怒り心頭になると、自分の方が階級が下にもかかわらず、タメ口になって「口が悪いって言うにもほどがあるほど口が悪い」という暴言を吐くキャラクター。会見中、隣に座る小泉の笑顔を見て、松下は「この笑顔ありますよね! これが頭にくるんです!」と、現場のイライラ感を思い出していた。
小泉は、素の場面でも空気が読めない行動をしてしまうことがある模様。その後も、石丸が話している最中に、マイクの風防(スポンジ)を落としてしまうハプニングが発生し、石丸は「こういう人なんです」とあきれ顔だ。さらに小泉は、ステージに上がった第一声で、阿佐ヶ谷駅の中央線の高架ホームから会見を見ている人たちに「プラットホームのみなさーん! 3連休どこ行くんですかー?」と思わず呼びかけてしまったことを振り返り、自身のKYぶりを反省していた。