マクロミルは1月7日、2016年に成人式を迎える全国の新成人を対象に実施した「2016年 新成人に関する調査」の結果を公表した。

同調査は、2015年12月11日(金)12日(土)に、全国の2016年成人式の参加対象となるマクロミルモニタ会員、男性250サンプル女性250サンプルの合計500サンプルを対象に、インターネットリサーチにて行われたものとなる。

これによると、日本の未来は「明るいと思う(明るいと思う+どちらかといえば、明るいと思う)」とする割合は33%で、3年連続の減少。一方「暗いと思う(やや暗いと思う+暗いと思う)」は67%となった。

あなたは、「日本の未来」についてどのようにお考えですか / n=500 (提供 : マクロミル)

これからの日本の政治に「期待できない」が77%

また、これからの日本の政治に対する期待については、「期待できる(期待できる+どちらかといえば、期待できる)」が23%にとどまり、3年連続で30%を下回った。その理由としては、「戦争に対する不安」「税金の無駄遣い」「今後を担う若手議員がいない・当選しない」といった意見が目立った。

自分たちの世代が日本を変えてゆきたいと思うかに対しては、「そう思う(そう思う+ややそう思う)」との回答が65%。具体的には、「東京オリンピックに向け、グローバル化を推進させたい」「世界と戦えている日本の技術力をさらに発展させたい」「性差や障がい者を理解した社会をつくりたい」「社会保障を充実させたい」「経済格差を無くしたい」などの意見があがっていた。

あなたは、自分たちの世代で日本の将来を変えてゆきたいと思いますか / n=500 (提供 : マクロミル)

「政治」「選挙」「経済」「外交」それぞれに対する関心については、「関心がある(関心がある+やや関心がある)」と回答した割合を経年で比較すると、2015年に経済への関心度が微増しているほかは、どの項目へ対する関心度も3年連続で低下傾向。

関心のあるニュースとしては、1位が「テロ(44%)」。次いで「少子高齢化(42%)」「増税(41%)」となる。上位10位にはそのほかに、「中国・韓国との関係」や「IS関連」などの外交に関する項目がランクインした。

あなたが関心を持っている政治・経済・社会のニュースは何ですか / n=500 (提供 : マクロミル)

今夏の参議院選挙への投票意向は、「投票したい(5割)」「投票したくない(2割)」「わからない(3割)」。投票したい理由には、「今の政治に満足していない」「選挙に行かずに政治に文句を言いたくない」「デモ等より投票数を増やすほうが効果的」があがった一方、投票したくない理由としては、「会場に行く時間がない」「知識、興味がない」「投票しても変わらない」などがあった。

18歳選挙権の成立について賛否に関しては、「賛成(4割)」「反対(3割)」「わからない(3割)」という結果に。賛成の理由は、「これからの日本を担う若い世代の意見が必要」「政治を学ぶ機会が増え、若者の政治への関心が高まる」「大人になる自覚持つことができる」など。反対の理由は、「20歳でさえ政治理解が浅いのに、18歳の高校生が理解できるか疑問」「テレビに影響されやすく、正しい判断ができなさそう」「学業に忙しい年代で選挙に行けなさそう」という回答が目立った。

また、飲酒・喫煙年齢の18歳引き下げに対する賛否は、「賛成(2割)」「反対(6割)」「わからない(2割)」と反対が多い結果に。賛成理由には、「付き合いで飲酒が必要な場面もある」「健康面で反対だが、18歳で選挙権が与えられるのであれば飲酒喫煙も自己の判断と責任で行えるようにすべき」との声があがった。反対の理由には、「健康に悪影響を及ぼす」「非行が増える」「10代は親の力を借りずに責任を負えない」「高校生も含まれ学業に支障がでる」「飲酒喫煙はモラルの問題、選挙権とセットにされるのはおかしい」などの意見があった。

就きたい職業、事務系や技術系へのニーズが高まる

すでに就職している人や専業主婦(主夫)以外の新成人に、将来就きたい職業についても尋ねた。これによると、最も人気を集めた職業は「公務員(18%)」で、次いで「会社員(技術系)(15%)」「会社員(事務系)(8%)」。公務員は3年連続で1位だが、人気は徐々に低下しているほか、将来どのような仕事に就きたいか「わからない」という回答が26%あり、こちらは増加傾向にある。

あなたは、将来どのような職業に就きたいと思っていますか / n=471 (提供 : マクロミル)

また、就きたい職業がある人のうち、就職に「不安を感じている(不安を感じている+やや不安を感じている)」との回答は76%。8割近い数字ではあるが、この割合は年々減少傾向にある。2015年春の大卒者の就職率が21年ぶりに70%を超えたという報道もあり、新成人の就職に対する不安は軽減しているように見受けられる。

スマホはiPhoneが人気、SNS疲れの傾向も

所有しているデジタル機器では、「デスクトップパソコン」「ノートパソコン」「携帯電話・PHS」が4年連続で減少しており、特に「携帯電話・PHS」は4年で34%も減少。スマートフォンの所有率では、iPhoneがAndroidを初めて上回った上、iPhoneは4年前から20%以上も増加している。

あなたが所有し、利用しているデジタル機器をお選びください / n=500,複数回答可 (提供 : マクロミル)

利用しているSNSについて質問すると、「LINE」を含むすべてのSNSにおいて利用率が減少していることが判明。「mixi」「Facebook」については、特にその傾向が顕著になっているという(Instagramは、今年から選択肢に追加)。

あなたが現在利用しているSNSを教えてください / n=500,複数回答可 (提供 : マクロミル)