アデコは1月6日、アジア太平洋地域で事業を展開するアデコグループの6つの拠点(韓国、香港、台湾、シンガポール、タイ、ベトナム)で、子どもを対象にした「将来就きたい仕事」に関するアンケート結果を発表した。

日本の子どもが将来就きたい仕事の1位は、男子が「会社員」(10.2%)、女子が「パティシエ」(11.0%)となった。日本では、男子が将来就きたい仕事の1位は2013年に本調査を開始して以来、2年連続で「サッカー選手」だったが、今回、「サッカー選手」(10.0%)は僅差で2位となった。女子の1位となった「パティシエ」は、3年連続での1位だった。

日本の男子のランキングでは4位に「公務員」が入り、女子のランキングでも「会社員」が3位、「公務員」が5位という結果に。同社は、国内景気の長期的な停滞感が続くなか、夢を追いかけるのではなく、安定した生活を志向する子どもが増えている可能性を指摘した。

日本の子どもの「将来就きたい仕事」ランキング(男子)

また、日本の男子では「エンジニア・プログラマー」が9位に入った。昨年の5位からランクダウンしたものの、現代の男子にとってデジタル関連の職業が将来の夢として一般的なものになりつつあることが伺えるという。日本の女子では、昨年ランク外だった「服飾デザイナー」と「ピアノやお稽古事の先生」が、今年は7位と8位にそれぞれランクインしている。

日本の子どもの「将来就きたい仕事」ランキング(女子)

日本を含むアジア太平洋地域の7カ国・地域では、「先生」と「医者」が人気の職業となった。「先生」と「医者」は、どちらも3カ国・地域で、将来就きたい仕事の1位に選ばれた。日本でも「先生」と「医者」は人気の職業で、それぞれ2位と3位にランクインしていたが、「会社員」が将来就きたい職業のトップ3に入ったのは日本のみだった。同社は、経済成長の著しいアジア太平洋地域各国および地域と、すでに成熟市場となっている日本との違いが、子どもの将来に対する考え方にも現れているのではと分析している。

アジア太平洋地域7か国・地域の子どもの「将来就きたい仕事」ランキング(男女総合)

調査対象は、日本全国の6歳~15歳の1000名(男女各500名)、アジア太平洋各国・地域(韓国、香港、台湾、シンガポール、タイ、ベトナム)の7歳~14歳の各150~1500名。期間は2015年11月~12月。