ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)は米国東部時間の12月9日、米国連邦航空局(Federal Aviation Administration、以下FAA)から米国東部時間の12月8日にホンダジェットの型式証明を取得したことを発表。翌日の9日には、HACIで型式証明取得を祝う記念式典が開催された。
型式証明は、FAAが定める強度・性能・安全性・機能および信頼性などに関する厳格な基準をホンダジェットが満たしていることを証明するもの。記念式典では行政や業界関係者を含む2,000人以上の列席者が見守る中、FAA長官のマイケル・ウェルタ氏からHACIの藤野道格社長に型式証明書が手渡された。
HACIの藤野道格社長は、「私たちはHACIを設立するとともに、全くのゼロから最先端技術を取り入れたホンダジェットを設計・開発し、ついに型式証明の取得に至りました。ホンダジェットにとってこれまでにない程のチャレンジでしたが、型式証明の取得は非常に大きなマイルストーンを達成したと言えます」とコメントしている。
また、FAAアトランタ認定部門の責任者メルビン・テイラー氏は、「FAAとHACIとの協力により、多くの困難を乗り越えてこの日を迎えることができました。我々も皆さんと喜びを分かち合いたいと思います」と述べている。
ノースカロライナ州のパット・マクロリー州知事からは、「本日は、ノースカロライナ州と州内の航空産業界にとってエキサイティングな日です。キティーホークにおけるライト兄弟の有人動力初飛行以来、この州の航空分野での役割は一貫して重要なものでした。見上げればこの地で作られたジェット機が空を飛んでいます。非常に大きな成果を挙げられたHACIの皆さまに心より祝福申し上げます」とお祝いを述べた。
ホンダジェットは、主翼上面のエンジン配置や自然層流翼型、一体成型複合材胴体などの独自技術を採用。クラス最高水準(Honda調べ)の最高速度、最高運用高度、上昇性能、燃費および室内サイズを実現している。
型式証明の取得までに行われた各種試験では、米国内で70カ所以上の空港や試験施設が使用され、試験飛行時間は3,000時間を超えている。米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市にあるHACIの生産工場では、現在25機のホンダジェットが最終組立工程にあり、2015年末にもデリバリーを開始する予定となっている。