ヤフーは12月9日、2015年に検索数が最も急上昇した人物や作品、製品を表彰する「Yahoo!検索大賞2015」の表彰式を開催。人気音楽グループ「三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE」が大賞とミュージシャン部門賞の2冠を獲得した。

Yahoo!検索大賞2015「パーソンカテゴリー」各部門の受賞者の皆さん

表彰式には、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEからメンバーの登坂広臣さんと今市隆二さんが出席。

今年発売されたアルバム「PLANET SEVEN」オリコン上半期アルバムランキングで1位になった点や、今年行われたドームツアー「三代目 J Soul Brothers LIVE TOUR 2015 "BLUE PLANET"」がパブリックビューイングを含めて120万人動員した点などに触れ、登坂広臣さんは「私たちのことを検索してくれたすべての方に感謝したいです。今年は初めてドームツアーをやりましたが、三代目J Soul Brothersとしてドームのステージに立つことが大きな夢でした。それを叶えることができたので、支えてくださっているみなさまに感謝したいですね」とコメント。

また今市隆二さんは「アルバムのセールスも、ドームツアーの動員も、改めて自分たちの音楽をたくさんの人たちに聴いてもらっているんだということが実感できる瞬間で、本当に光栄に思う」と語っている。

ヤフー宮坂社長からトロフィーを受け取った三代目J Soul Brothersメンバーの登坂広臣さん(中央)と今市隆二さん(右)

今回の賞は大賞のほか、部門賞として「パーソンカテゴリー」9部門、「カルチャーカテゴリー」5部門、「プロダクトカテゴリー」6部門を表彰。なお"今年の顔"となる大賞は、パーソンカテゴリー受賞者の中から検索数データに基づいて決定される。

パーソンカテゴリーでは、お笑い芸人部門を8.6秒バズーカ、アイドル部門をHey! Say! JUMP、声優部門を金田朋子さん、モデル部門を藤田ニコルさん、女優部門を広瀬すずさんがそれぞれ受賞した。

また俳優部門に選ばれたのは、人気コミックを原作としたテレビドラマ「デス・ノート (日本テレビ)」の主人公のキラ役を演じて注目を集めた窪田正孝さん。同作品の撮影を振り返り、「これほどプレッシャーがかかる作品は今までなくて、多くの人に知られているキャラクターをやるということで、クランクインする前からいろいろなことを考えていた。ただ、クランクアップしたときには、これで役が自分から離れていってしまう、一緒に撮影で苦労したり楽しい時間を過ごしてきた仲間との時間が終わってしまうことを思い、思わず泣いてしまった」とコメント。作品での鬼気迫る演技について聞かれると、「ここに登壇する前は緊張で足が震えていました。でも、ドラマ撮影で演じるキャラクターに振り切れると、逆に気持ちが楽になるんです」と語った。

ドラマ「デス・ノート」の撮影エピソードを語る窪田正孝さん

テレビでおなじみのハイテンションで登場した金田朋子さん

また、アスリート部門を受賞したラグビー日本代表の五郎丸歩さん(ヤマハ発動機)と、作家部門を受賞したお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんは、ビデオレターで挨拶。イギリスで行われたラグビーワールドカップで活躍した五郎丸さんは、キック前のルーティン(通称 : 五郎丸ポーズ)に注目が集まっている点に触れ、「(ルーティンでは)非常に珍しいポーズをするので、多くの人に興味を持ってもらえたのかなと。2019年には日本でラグビーワールドカップが開催されるので、これからは『五郎丸』の前に『ラグビー』という言葉が入ってくれば嬉しいですね」とコメントしている。

また小説「火花」で今年の芥川賞を受賞した又吉さんは、来年は明るいキャラクターで注目を集めたいと抱負を語り、「子どものころからずっと、暗い、気持ち悪いと言われてきたが、芥川賞を受賞したことで少し明るくなった。来年は、ダンス、格闘技、クラブ通いに挑戦して暗いイメージを払拭して、『又吉 明るくなった』と検索されたい」と会場を笑わせた。

「来年は明るくなったと言われたい」と語る又吉直樹さん

来年に向けた抱負を語る五郎丸 歩さん

そのほか、「カルチャーカテゴリー」において、映画部門では「ジュラシック・ワールド」、ゲーム部門では「モンスター・ストライク」、小説部門では「火花」、ドラマ部門では「まれ」が受賞。アニメ部門を受賞した「暗殺教室」からは主人公である「殺せんせー」が登場し、「(私の存在は)本当は国家機密なのですが、検索すると膨大な情報が出てきます。ぜひたくさん検索してほしい」とコメント。司会を務めたお笑いコンビの雨上がり決死隊の2人から、大きな殺せんせー(の着ぐるみ)が壇上に移動する様子を「いつもはマッハ20で移動できるのに、今日の移動はめっちゃ遅い」と突っ込まれ、会場は大きな笑いに包まれた。

「暗殺教室」の主人公である「殺せんせー」が登場

カルチャーカテゴリー各部門の受賞者

一方「プロダクトカテゴリー」では、飲料部門に日本コカ・コーラの「爽健美茶」、お取り寄せ部門に菊水堂の「できたてポテトチップ」、家電部門に「ダイソン 掃除機」、クルマ部門にホンダの「S660」、コスメ部門に日本ロレアルの「イヴ・サンローラン 口紅」、スイーツ部門にセブン・イレブンの「セブンカフェ ドーナツ」がそれぞれ選出された。

菊水堂の「できたてポテトチップ」は、自社工場で生産したポテトチップを即日顧客に直送するという商品で、担当者によるとテレビ番組「マツコの知らない世界 (TBS系列)」などで紹介されたことをきっかけに多くの注目が集まったのだという。

プロダクトカテゴリー各部門の受賞者

お取り寄せ部門を受賞した菊水堂「できたてポテトチップ」

なお、Yahoo!検索大賞2015は、2015年1月1日~11月1日における1日あたりの平均検索回数から、2014年の1日あたりの平均検索回数を差し引き、「検索急上昇度」を算出したのち、昨年と比較して検索数が最も急上昇した人物、作品、製品を表彰するもので、今年が2回目の開催となる。

ヤフー代表取締役社長CEOの宮坂学氏は「Yahoo!検索は毎月5,000万人以上が利用しており、その検索キーワードは世の中の興味・関心そのもの。蓄積されたビッグデータは世相を映す鏡であり、(そのデータだけを元に決定する)この賞は民意を反映したものではないか」と挨拶。

また、ヤフー執行役員メディアカンパニー長の宮澤弦氏は、「Yahoo! JAPAN利用者に占めるスマートフォンの割合は約6割にのぼり、肌身離さず持つデバイスから生まれる検索ビッグデータは日常生活で生まれる興味・関心を色濃く反映している。ビッグデータという事実のみで決定するこの賞は、インターネット時代にふさわしいものになるのでは」と語った。

「蓄積される検索ビッグデータは世相を映す鏡」と語るヤフーの宮坂社長

Yahoo! JAPAN利用者の約6割がスマートフォンからのアクセス