富士重工業は、11月8日まで開催される「第44回東京モーターショー2015」のスバルブースにて、世界初公開となるコンセプトカー「VIZIV FUTURE CONCEPT」「インプレッサ 5-DOOR CONCEPT」をはじめ、発表直後の新型車など10台を出展している。

スバルブースのメインステージに展示されたスバル「VIZIV FUTURE CONCEPT」

スバルは東京モーターショーにタイミングを合わせ、10月28日に特別仕様車や大幅改良モデルを複数発表した。ブースにはそれらのモデルが勢ぞろいし、世界初公開のコンセプトカー2台も加わり、非常に充実した展示内容となった。

とくに注目を集めたのが、「WRX STI」の特別仕様車「S207」。究極のロードゴーイングカーをめざしたSTIのコンプリートカーで、専用チューニングのエンジンは328PSを発揮。足回りには、国内メーカー初採用となる可変減衰力サスペンション「ダンプマチック II」などを採用し、しなやかな乗り心地とシャープなコーナリングを両立した。

また、「WRX STI」が参戦し続けているニュルブルクリンク24時間レースを想起させるモデルとして、「NBR CHALLENGE PACKAGE」も設定された。こちらは専用ドライカーボン製リヤスポイラーや、2015年ニュルブルクリンク24時間レースクラス優勝記念オーナメントが採用されている。400台限定の「S207」のうち、200台が「NBR CHALLENGE PACKAGE」に割り当てられるという。

「WRX S4 スポルヴィータ」は、スポーティな「S207」と対象的に、ラグジュアリーな仕様としたモデル。イタリアの老舗皮革製品サプライヤー、マリオ・レヴィ社とのコラボから生まれ、「WRX S4」の上級グレード「2.0GT-S EyeSight」がベースとなっている。インテリアにタン / ブラック本革シートカバー、本革巻ステアリングホイール、本革巻シフトレバーピアノブラック調インパネ加飾パネルなどを採用し、高級感を大幅に高めた。

スバル「S207」

スバル「WRX S4 スポルヴィータ」

スバル「XV」

スバル「フォレスター Xブレーク」

「フォレスター」「XV」「XV ハイブリッド」の大幅改良モデルも発表された。「フォレスター」では、「アイサイト(ver.3)」や新開発のアダプティブドライビングビームを採用したヘッドランプを含む先進安全装備「アドバンスドセイフティパッケージ」を装備し、スバル初のLEDハイ&ロービームランプとステアリング連動ヘッドランプも採用。世界トップレベルの安全性能に磨きをかけた。

「XV」「XV ハイブリッド」では、エクステリアをよりSUVらしいアグレッシブで躍動的なデザインにリファイン。インテリアも遊び心ある仕様を織り込みつつ、質感を向上させるなどアップデートしている。安全性能では、先進安全装備「アドバンスドセイフティパッケージ」や、SRSサイドエアバッグ&SRSカーテンエアバッグを全車標準装備とした。

スバル「インプレッサ 5-DOOR CONCEPT」

スバル「VIZIV FUTURE CONCEPT」

コンセプトモデルはいずれも現実性の高いモデル。メインステージに飾られた「VIZIV FUTURE CONCEPT」は、スバルの考えるクルマづくりのビジョンを具現化したSUVだ。後席のスライドドアとBピラーレスを組み合わせた開放的なインテリアが特徴で、エンジンは「レヴォーグ」で初めて採用されたダウンサイジングターボの進化版を搭載。ハイブリッドとすることで、走りの楽しさと燃費性能を両立した。進化したアイサイトやV2X(車車間・路車間通信)、テレマティクスなども採用し、自動運転により近づいたクルマとなる。

「インプレッサ 5-DOOR CONCEPT」は、スバルが発表した新中期経営ビジョン「際立とう2020」において、次世代モデルの第1弾として登場したモデル。そのエクステリア、インテリアにはスバルのあたらしいデザインの方向性が示されている。