Sansanは29日、同社が提供する法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」のAPI「Sansan Open API(ver1.0)」を公開。APIを利用した提携サービス第一弾として、同日より日本郵政グループ「B2B LoveLetter」の提供を開始したと発表した。
Sansanは、企業向けクラウド名刺管理サービス。スキャナやスマートフォンアプリで名刺を読み取るだけで、クラウド型アプリケーションを通して組織内で名刺情報を共有できるというもので、今回のAPI公開により、社内システムをはじめ、CRM(Customer Relationship Management)やSEA(Sales Force Automation)、業務改善プラットフォームといった、各種ビジネス向けITサービスと連携が可能になり、ユーザは自社システムやパートナー製品上でSansanで登録した名刺情報を取得して利用できるようになる。
登録した名刺情報を正確・最新に保つ独自の仕組みとして、日経テレコンやダイヤモンド社の人事情報を元に情報を更新する機能や同じ会社の社員が受け取った名刺情報を共有する名寄せ機能などがある。こうしたSansanのデータベースをマスターにすることで、名刺管理を入口に、企業における各種ITサービスのさらなる利用促進が期待されると同社ではコメントしている。
なお、Sansan Open APIは無償で利用可能。APIはRESTful API(Web API)の形で提供され、期間指定や条件指定での名刺情報、名刺に紐付いた人物の詳細情報、Sansan内で名刺に設定したタグ一覧、といった情報を取得できるほか、パートナープログラムを締結することで、APIを利用したソフトウェアの商業利用も可能となる。
APIを利用した提携サービス第一弾としては、日本郵政グループが開発した「B2B LoveLetter」の提供がすでに開始されているが、今後のスケジュールとしては、12月にはNTTソフトウェアが「ProgOffice Enterprise」を提供する予定とするほか、今後1年で100社の製品との連携を見込むとしている。