日経リサーチは5日、人材の多様化や能力を引き出す環境作りなど「人を活かす」取り組みを進める企業をランキング形式で評価した、2015年版「人を活かす会社」調査の結果を発表した。

セブン&アイHDなど小売業が躍進

総合首位は2年連続でSCSKが獲得。同社は評価を構成する4側面のうち、「職場環境・コミュニケーション」で1位、「雇用・キャリア」で2位、「育児・介護」で3位と、3側面でトップ3に入る高評価を得て、総合では2位以下を20ポイント以上引き離した。

2015年「人を活かす会社」調査 総合ランキング(出典:日経リサーチWebサイト)

2位はTOTOで昨年6位からランクアップ。側面別にみると、「職場環境・コミュニケーション」(昨年8位→3位)、「雇用・キャリア」(同13位→4位)、「育児・介護」(同11位→5位)の3側面で上昇した。

以下、3位は富士フイルムホールディングス(昨年2位)、4位はセブン&アイ・ホールディングス(同14位)、5位はイオン(同24位)、6位は東京海上日動火災保険(同20位)と続き、小売業の躍進が目立つ結果となった。

セブン&アイ・ホールディングスは「育児・介護」「雇用・キャリア」などで、イオンは「育児・介護」「ダイバーシティ経営」で高評価を獲得。同調査では「限定正社員制度や在宅勤務制度など、従業員の多様な働き方を支援する施策の導入が広がっている」と分析している。

調査期間は2015年6~7月。有効回答は企業454社と20~59歳までの従業員1,000人以上の企業に勤務する正社員1,223人。