パルコは9月24日、同社が運営する商品取り置き・注文サービス「カエルパルコ」に、ベリトランスの海外向け購入代行支援サービス「BuySmartJapan (バイスマートジャパン)」を導入したことを発表した。これにより、カエルパルコを活用するショップの商品を、海外からも購入できるようになる。

BuySmartJapanは、既存のECサイトに簡単なコードを加えるだけで、海外からの購入に対応できる海外消費者向けの購入発送代行システム。海外消費者が日本のECサイトで買い物をする際、ベリトランスは購入依頼の受け付けから商品購入、海外配送までを代行する。そのためECサイト側は、自社でサイトの多言語化や海外発送体制を構築・運営せずに、海外消費者を顧客対象としたサービス提供が可能となる。

BuySmartJapan 公式Webサイト イメージ

パルコは2015年3月、ショップスタッフが日々情報を更新する「パルコショップブログ」から発信される商品を、消費者が取り置きや注文できるサービス「カエルパルコ」を全店舗で導入。同サービスを利用するショップの中には、月のショップ売上の約20%をカエルパルコの受注で獲得する店舗もでてきたという。

また、訪日客の増加にともない、パルコへの海外顧客の来店と商品の購入が増え、同社のインバウンド売上が大きく伸長。これを受け同社はBuySmartJapanを導入し、これまで情報の閲覧のみにとされていた海外顧客が帰国後、カエルパルコより商品の購入ができる仕組みを構築するに至った。

同仕組みでは、海外顧客がカエルパルコに海外からアクセスすると、そのIPアドレスから使用言語に対応したBuySmartJapanのバナーが表示され、バナークリックで注文サイトに誘導される。購入の申し込みを行うと、ベリトランスがカエルパルコ上で商品を代理購入し、注文があったパルコのショップがベリトランスの海外発送の商品を預かる倉庫へ商品を発送。EMS(日本郵便の国際スピード郵便)を使い、ベリトランスから発送される流れだ。

商品が届くまでの流れ

なお、同サービスは、パソコン・スマートフォン・タブレットから利用でき、中国語(簡体字・繁体字)や英語、韓国語、日本語の4言語に対応する。

パルコは今後、10月の国慶節や年末年始のホリデーシーズンに向けた利用促進として、カエルパルコに参加する各テナント店頭に、BuySmartJapanで利用できる割引クーポンが記載された外国人旅行者向けのチラシを配布。一方、ベリトランスはBuySmartJapanを用いて過去に越境ECを利用したユーザーに対し、カエルパルコの告知行うことで、海外からの購買強化を図っていく考えだ。